
その2「後始末」
「後始末」(あとしまつ)は、「あとかたづけをする」という意味と、「いろんなことの事後処理をする」という意味があります。後者の意味で「落とし前」の類義語となるのです。日常生活でもよく使われ、もめごとに対するだけでなく広くいろんな意味で使われています。「落とし前」や「けり」をもっとやさしく、通常の言い方にした言葉とも言えますね。「昨日の喧嘩の後始末をしてもらう」などと言います。
相手を威嚇する場合、「後始末をしてもらおう」と言っても、なんだか迫力はありません。やっぱり「落とし前をつけてもらおう」と言う方が断然迫力があります。
「落とし前」の対義語は?
「落とし前」の対義語は何でしょうか。
その1「なあなあ」
「落とし前」の対義語は「なあなあ」です。感動詞の「なあ」を重ねたもので、「適当にすませる」という意味になります。「落とし前」が「きっちりけじめをつける」という意味なので、ほどほどに、いいかげんにすませる「なあなあ」は反対の意味と言えるのです。「反対の意見があったが、なあなあに済ませることにした」などと使われます。
その2「適当」
「適当」は、「うまくあてはまること」「ほどよいこと」と言う意味と、「いいかげんであること」の意味とがあります。後者の意味で、きっちり処理をするという意味の「落とし前」とは反対の意味になるのです。「政府が適当な回答をして国民をだますことは許されない」などと使われます。
「How would you pay for this」
英語で日本語の「落とし前」の意味で使われるのは「How would you pay for this」です。単語としては該当がなく、このような慣用句で表現されます。金銭的のみならず道徳的なことに対しても使われるのです。また、事の大小にかかわらずを問わず使われます。例えば、小さな約束を破られたときだけではなく、仕事で重大なミスをされたときにも使うのです。
以下に例文をあげます。
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