
その2「目茶苦茶」
「目茶苦茶」は「めちゃくちゃ」と読みます。近年では「めちゃくちゃかわいい」「めちゃくちゃ楽しい」といったように、程度のはなはだしさを表す言葉としてよく使われていますね。しかし元の意味は「まったく筋道が通らないこと、度外れなこと」「どうにもならないほどにこわれたり、混乱したりすること」でした。ちなみに、「くちゃ」というのは語調を整えるために添えた語で、「苦茶」は当て字なのです。そんなところも「頓珍漢」と似ていますね。
その3「滑稽」
「滑稽」は「こっけい」と読みます。「言動がおどけていて、おもしろくおかしいこと。また、ばかばかしくておかしいこと」を意味する言葉です。笑いの対象になるようなおもしろいことや、あまりにもばかばかしいことに使われる言葉ですね。「滑稽なしぐさ」「今さら強がっても滑稽なだけだ」といったように使われます。つじつまが合わないという意味は持っていませんが、コミカルな雰囲気を持っているところは「頓珍漢」と同じですね。
その4「荒唐無稽」
「荒唐無稽」は「こうとうむけい」と読みます。「言説などがでたらめでよりどころがないさま」を意味する言葉です。「無稽荒唐(むけいこうとう)」と言う場合もありますよ。とりとめもないこと、でたらめであることというところが「頓珍漢」と似ていますね。
「頓珍漢」の対義語は?
「頓珍漢」と反対の意味を持つ言葉を見ていきましょう。
その1「合理的」
「合理的」は、「筋道立てて考えた際に理に適っているさま、理性的であるさま」を意味する言葉です。道理や論理にかない、むだなく能率的であるさまを表しますから、「頓珍漢」とは反対の意味を持つ言葉であると言えます。
その2「ロジック」
少し変わったところで「ロジック」も「頓珍漢」の反対の意味を持つ言葉であると言えるでしょう。英語の「logic」は「論法、論理」を意味する言葉ですが、日本では、筋道の通った考え方や思考、難しくて複雑な物事をわかりやすくシンプルにしていく思考の筋道を表現する場合に「ロジック」という言葉が使われています。「明確なロジックに裏付けされている」などと言いますね。
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