

端的に言えば興るの意味は「勢いが増す」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ドラマやアニメなど、数多くの映像字幕を作成した経験があるNagiを呼んだ。一緒に「興る」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/Nagi
映像翻訳スクール出身。翻訳、チェッカー以外にも、CC字幕(クローズドキャプション)の制作多数。言葉を文字で表現する「字幕」の世界に数多く触れてきた経験を活かして、分かりやすく解説する。
「興る」の意味や語源・使い方まとめ

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「興る」の読み方は「おこる」です。いざ読もうとすると読めないという人が多いのではないでしょうか。
それでは早速「興る」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「興る」の意味は?
まず、国語辞典に記載されている意味を見てみましょう。「興る」には、次のような意味があります。
新しいものが生じ、勢いが盛んになる。また、ひっそりしていたものが目立つ状態になる。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「興る」
「興る」の意味に併せて、同訓異字である「起こる」との意味の違いも確認しておきましょう。一般的に広く使われている「起こる」には「物事や事件が新たに発生する」という意味があります。ここに「盛んになる」という意味合いが入る場合は「興る」を使いましょう。さらに言えば、「興す/起こす」にも同じようなニュアンスの違いがあります。少しややこしく感じるかもしれませんが、どちらも場面によって使い分ける必要があるので、是非覚えてくださいね。
「興る」の語源は?
次に「興る」の語源を確認しておきましょう。「興」という漢字には「4本の手で協力して持ち上げる」という意味があります。この漢字は、各パーツの組み合わせによって作られた会意文字。組み合わさっている字は「舁」と「同」です。「舁」という字には、2人で両手をかけて持ちあげるという意味があります。
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