「丸め込む」の意味や使い方は？例文や類語を落語家Webライターがわかりやすく解説！

ライター／晋治

現役の落語家でwebライター。20代後半から落語家に入門し、40歳からは兼業ライターに。言葉を生業とする落語家とライターの経験を活かして、わかりやすく言葉の意味を解説する。

「丸め込む」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「丸め込む」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「丸め込む」の意味は？

「丸め込む」には、次のような意味があります。

「丸め込む」の解説

［動マ五（四）］

１、物を丸めて中に入れる。「たんすにセーターを―・む」

２、相手を自分の思うとおりに操る。まるめる。「言葉巧みに―・む」

出典：goo辞書「丸め込む」

「丸め込む」というのは良い時に使う言葉ではないですね。

口車に乗せられて騙された時や不本意な状態な時などに使う言葉です。

「丸め込む」の語源は？

次に「丸め込む」の語源を確認しておきましょう。

「丸め込む」の語源として考えられるのは「籠絡（ろうらく）する」です。

「籠（ろう）」は「込める・包む」の意味で、「絡（らく）」は「からまる・まつわる」の意味。「籠絡（ろうらく）」で包み込んだり、まといついたりするという意味が本来の用法だったようです。

そこから、人を自分の手中に収める場合に用いて、人を「丸め込む」の意味に転じたと言われています。

「丸め込む」の使い方・例文

「丸め込む」の使い方を例文を使って見ていきましょう。

1.小学3年生の功太が学習指導の先生から言われたのは「勉強を頑張ればお母さんが喜ぶぞ」という言葉だった。功太はお母さんのことが大好きなのです。先生からそんな点数では「お母さんが悲しむぞ」と言われると功太は不安になる。先生に丸め込まれている自覚はあるが、母の悲しむ顔は見たくないので必死で勉強した。

2．昨夜放送の英語学習番組「サリー＆ハリー」で英語を話すテクニックを教えていたが、彼女たちの巧みな話術に丸め込まれて高額な教材や和英辞典を買う視聴者も多いのだろう。

3．インターネット上の企業の口コミサイトやランキング記事・お客様投稿欄などを読むと信頼性の高い情報元からの引用などはほとんどなく、執筆者の主観とあやふやな記憶のみの信ぴょう性に欠ける記事が多い。ウソの情報を発信してネットリテラシーの低い年配層を言葉巧みに丸め込み、詐欺まがいの商法で商品を売りつけて稼いでいる者も多いので気をつけましょう。

1は、先生が生徒を丸め込むときの例文ですね。先生は大勢いる生徒一人一人に丁寧に指導できればいいですが、実際は限られた時間の中での学習指導であり、個々の生徒に十分な時間をかけることは難しいのが現状でしょう。先生は生徒をより良い方向へ導く仕事でもあるので、勉強が苦手な生徒や理解力が未熟な生徒には、言葉は悪いですが、生徒を丸め込んででも勉学の道に進むように指導することも必要でしょう。

2は、英語の教材は日本国内だけでも数えられないほど多く販売されているので、しっかりと自分のレベルにあった教材を購入しましょうという例文ですね。日本人は勤勉で真面目な人が多いのですが、日本の学校の英語教育だけでは英語をマスターした人は少ないようです。日本人は英語を読んだり書いたりできても、英語を正確に聞き取ることや話すことが苦手な人が多いのが特徴かもしれません。魅力的な宣伝文句で英語の教材が売られていますが、現在はYouTube動画で無料で学習できるので、まずは無料で独学するか、しっかりと調べて自分が良いと思える出版社や業者からテキストを購入しましょう。

3は、情報を鵜呑みにする危険性を伝える例文。テレビやインターネットには、沢山の情報で溢れており、正しい情報もあれば真偽の分からない怪しい情報も数多いです。そして悪い業者の場合は、詐欺まがいの商法で高額な品物をあの手この手ですすめてきます。業者の甘言を鵜呑みにせず自分にとって本当に必要な商品なのかをしっかりと考えて購入するようにしましょう。