

人間ってのはしばしばリスクやマイナス面に目をつむって、楽観的な見込みから計画を立てちまうもんだ。そういうのを「取らぬ狸の皮算用」って言われているのを聞いたことがないか?この記事ではこの「取らぬ狸の皮算用」について、例文・類語・身近な事例を挙げて意味を押さえていこうと思う。
今回は株式投資の莫大な利益を皮算用して、不労所得で暮らすことを計画しているライターのぷーやんを呼んだ。それじゃあ「取らぬ狸の皮算用」について説明してもらおうか。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/ぷーやん
webライター歴6年。鍛えられた語彙と文章力は本業でも発揮され、社内ルールの書き換え担当に。保有している株に利益が出たときのことを妄想しつつ、日々の株価変動に悲喜こもごもしている。
「取らぬ狸の皮算用」ってどんなことわざ?

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はじめに「取らぬ狸の皮算用」の読み方は、「とらぬたぬきのかわざんよう」です。どこかで一度は聞いたことがある、という方も多いかもしれませんね。しかし『ただ聞いたことがある』言葉というのは、イメージだけで使うには誤用が気になるものです。まずは「取らぬ狸の皮算用」の意味をみていきましょう。
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辞典でみる「取らぬ狸の皮算用」
「取らぬ狸の皮算用」は、辞書には次のように載っています。
まだ捕まえてもいない狸の皮を売ることを考えること。手に入るかどうかわからないものを当てにして計画を立てることのたとえ。
出典:デジタル大辞泉(小学館) 「取らぬ狸の皮算用」
「未確定の利益をすでに得たものとして考えてしまう」というのは、誰でも経験のあることでしょう。特にポジティブで楽天的な方にとっては、耳の痛い話かもしれませんね。
ことわざの由来は?なぜ狸なの?
動物の皮は衣類などに利用できるため、特に昔は重宝したであろうことは容易に想像できます。そのため「取らぬ狸の皮算用」ということわざが定着したことも納得できますが、皮がとれる動物はほかにもたくさんいるはずで、『なぜ狸なの?』と気になるところ。
その答えは、狸は人を化かすと言われているから。幻を現実と勘違いしてしまうことを際立たせるために、狸が選ばれたわけですね。
「取らぬ狸の皮算用」の例文を紹介!
それでは次に、「取らぬ狸の皮算用」の使い方を例文でみていきましょう。
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