

端的に言えば慣例の意味は「ならわし」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
自治体広報紙の編集を8年経験した弘毅を呼んだ。一緒に「慣例」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/八嶋弘毅
自治体広報紙の編集に8年携わった。正確な語句や慣用句の使い方が求められるので、正しい日本語の使い方には人一倍敏感。
「慣例」の意味は?
「慣例」には、次のような意味があります。
くり返し行われて習慣のようになっている事柄。ならわし。しきたり。
出典:明鏡国語辞典第三版(大修館書店)「慣例」
「慣例」は古くから伝わってきた行事、風習、式典などの年中行事が型どおりに行われる様子を指していいます。特に地域で代々開催されるお祭りやお中元、お歳暮などの風習も「慣例」と言えるでしょう。
「慣例」の語源は?
次に「慣例」の語源を確認しておきましょう。とはいうものの「慣例」には語源らしい語源はありません。「慣例」の「慣」は「りっしんべん」と「貫」で成りたっています。「貫」は貫くということで、空間的、時間的に一本の筋が通っている様です。これに同じ事態の繰り返しで心理的になじむ意味で「りっしんべん」つまり「心」を加えてできあがった文字が「慣」になります。「慣例」とは多分に私たちの心が作用しているものだと言えるのではないでしょうか。
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