国語言葉の意味

「靡く」の意味や使い方は?例文や類語を現役塾講師がわかりやすく解説!

その2「寄らば大樹の陰」

「靡く」の2つ目の意味は「権力者に従う」でしたね。この意味での類義語として「寄らば大樹の陰」を紹介します。「寄らば大樹の陰」とは「身を寄せるならば大きな木の下が安全であることから派生して、頼るのであれば勢力の強い人の方が良い」の意。読み方は「よらばたいじゅのかげ」です。誰かに頼るのであれば、社会的に大きな力を持っている人が好ましいという意味を示す言葉ですよ。雨宿りや身を寄せるときは小さな木の下よりも大きな木の下の方が安全であるという場面から生まれた表現です。とても有名な慣用句の1つですよ。これを機会に覚えておきましょう。

「靡く」の対義語は?

「靡く」の対義語にはどのような言葉が考えられるのでしょうか。関連する言葉を一緒に確認しましょう。

「鶏口牛後」

「靡く」には「権力の強い者に従う」という意味がありましたね。この意味での対義語として「鶏口牛後」を紹介します。「鶏口牛後」とは「大きな集団や組織の末端にいるより、小さい集団のトップとなって重んじられる方が好ましい」の意。読み方は「けいこうぎゅうご」です。

「鶏口」とは「鶏のくちばし」の意。「小さな集団のトップ」の例えとして使われています。「牛後」とは「牛のお尻や尻尾」のこと。「強大な権力者に従っている人」の例えとして使用されていますよ。「大きな集団の末端になるより、小さな集団のリーダーとなる方が良い」という意味する四字熟語です。とても有名な四字熟語ですよ。頭に入れておきましょう。

「靡く」の英訳は?

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「靡く」は英語でどのように翻訳するのでしょうか。キーワードとなる英単語をチェックしましょう。

「blow」

「靡く」は英語で「blow」と翻訳できるでしょう。「blow」とは「風に吹かれて動く、風に吹かれて~となる」の意。「靡く」の1つ目の意味である「風に吹かれて揺れている」を表す英単語です。使い方を例文から学びましょう。例文1は「長い髪が風に吹かれて靡いている様子」を「blow」の過去形である「blew」を使って示していますよ。「blow」の意味と一緒に過去形も覚えておきたいですね。例文2は「blew」の後ろに「the door」という目的語を置いて「強い風でドアが開いた様子」を表しています。「blow」の使い方をマスターして下さいね。

1.The wind blew her hair.
(風が彼女の髪を靡かせた。)

2.The wind blew the door open.
(風に吹かれてドアが開いた。)

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