国語言葉の意味

「ひもじい」は「貧乏」ではない!正しい意味や語源・使い方・類語と共に元塾講師ライターがわかりやすく解説!

最近では聞かれることの少なくなった言葉ですが、「ひもじい」の意味を知っているか?「貧乏」だと思っている人も多いでしょう。しかしこれは間違いです。「ひもじい」は「空腹」を意味する。

「貧乏」という解釈が増えた理由は何なのか、また正しい意味や、語源となった女房詞(にょうぼうことば)、使い方、類語についても見ていきます。

解説役には、大学で日本語日本文学について学び、塾講師時代には国語の指導に力を入れたというカワナミを呼んです。さっそく一緒に見ていこう。

ライター/カワナミ

大学では日本語と日本文学を学び、塾講師時代には国語の指導に力を入れていた。言葉を知ると世界が広がると本気で信じている。モットーは丁寧にわかりやすく。

「ひもじい」は「貧乏」ではない

image by iStockphoto

「ひもじい」に「貧乏」という意味はありません。「空腹である」ことを指す言葉です。しかしなぜか「ひもじい」と聞くと「貧乏」のイメージがついてきますよね。最近では耳にする機会も減り、登場するシーンが限られるようになった印象の「ひもじい」。しかしこの限られたシーンが「貧乏」という解釈を助長しているように感じます。

例えばドラマや小説で、その日食べるものにも困るような貧乏な家庭の母親「ひもじい思いをさせてごめんね」と子供に謝っていたり、戦中戦後の話「いつでもひもじい思いをしていた」と聞いたり、お金がない状況とセットになっていることが多いのです。

しかし貧乏だから「ひもじい」わけではありません。反対にお腹が空いているのに、食べ物が買えないぐらい貧乏ということとも意味が違います「ひもじい」は貧乏かどうかに関わらず、「空腹である」ことを表す言葉です。

「ひもじい」の意味や語源・使い方まとめ

「ひもじい」の正しい意味や語源、使い方を詳しく見ていきましょう。

「ひもじい」の意味は「空腹である」

辞書を使って「ひもじい」の意味を調べました。

〘形口〙 ひもじ 〘形シク〙 (「ひもじ(ひ文字)」の形容詞化) 空腹である。飢えている。ひだるい。

出典:精選版 日本国語大辞典(小学館)「ひもじい」

「ひもじい」「空腹である」という状態を意味します。「飢えている」という説明もありますから、それほどまでにひどく空腹だということです。

漢字では「饑文字い」「餓い(餓じい)」「 饑い(饑じい)」「 飢い(飢じい)」などと書く場合もありますが、当て字であることや一般的な字でもないことから、ほとんどひらがなで書かれます。また方言ではなく、明治時代以降は教科書にも載った共通語です。元は「ひもじ」という言葉でしたが、江戸時代の頃には後ろに「い」をつけて今のような形容詞の形になっていたことが確認されています。

\次のページで「「ひもじい」の語源は「ひもじ」」を解説!/

次のページを読む
1 2 3 4
Share: