この記事では「同意」について解説する。

端的に言えば同意の意味は「相手の意見に賛成する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

ドラマやアニメなど、数多くの映像字幕を作成した経験があるNagiを呼んです。一緒に「同意」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/Nagi

映像翻訳スクール出身。翻訳、チェッカー以外にも、CC字幕(クローズドキャプション)の制作多数。言葉を文字で表現する「字幕」の世界に数多く触れてきた経験を活かして、分かりやすく解説する。

「同意」の意味や語源・使い方まとめ

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同意」の読み方は「どうい」です。小学校で学習する漢字なので簡単に読めますね。読めなかった人は、まずいないでしょう。

それでは早速「同意」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「同意」の意味は?

まず、国語辞典に記載されている意味を見てみましょう。「同意」には、次のような意味があります。

1.他人の意見などに対して、賛成すること。

2.同じ意見。同じ考え。

3.同じ意味。同義。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「同意」

「同意」の意味は上に示したとおり、大きく3つに分けられます。一見すると、どれも似たような意味に思えるかもしれません。違いが分かるように、それぞれの意味を補足説明していきましょう。

まず、意味1には「賛成する」という動詞の要素が含まれています相手の意見や主張へ向かうといった動作が見えますね。

意味2は、意見や主張が同じであることを示しています。土台にあるのは主観的あるいは客観的な判断です。

さらに、意味3のように「同じ意味、同義」という意味で使われることもあります。

「同意」の語源は?

次に「同意」の語源を確認しておきましょう。まず「」という字には、何かを共有する・一緒に何かをする・違いがないという意味があります。一方の「」は「心の中で考える」というのが基本的な意味。そこから派生して、ことばに含まれる考えや、考えた結果としての気持ちといった意味になります。

前述した「同意」の3つの意味を、これらの語源に当てはめて考えると分かりやすいでしょう。

\次のページで「「同意」の使い方・例文」を解説!/

「同意」の使い方・例文

「同意」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.患者は医師の説明を十分に理解した上で、最終的な治療方法に同意しなくてはなりません。

2.未成年の場合、大会に参加するには保護者の同意書が必要です。

3.今月中に社長の同意が得られなければ、このプロジェクトを計画通りに進めるのは難しいでしょう。

4.「一切合切(いっさいがっさい)」という言葉は、「一切」と「合切」という同意の語を重ねて意味を強めたものである。

例文1も例文2も、一般的によく聞く表現だと思います。署名やサインを伴った正式な同意が必要とされる場面ですね。例文1は「インフォームドコンセント」とも呼ばれています。

例文4の「同意」だけ「同義」という意味で使われているのが分かるでしょう。同意の語を重ねて意味を強めている言葉には、この「一切合切」のほかにも「常日頃(つねひごろ)」などがあります。

「同意」の類義語は?違いは?

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ここからは「同意」の類義語を見ていきましょう。「相手の意見に賛成する」と同じような意味を持つ言葉を、いくつか紹介していきます。

その1「賛同」

賛同(さんどう)」は漢字のとおり「賛成し、同じ意見を持つこと」という意味です。「同意」と同義ですが、ニュアンスは異なります。「同意」は、同じ意見であるということを態度に出すこと。一方の「賛同」は、他人の意見を認めて、自分も同じ意見を持つことです。

\次のページで「その2「支持」」を解説!/

その2「支持」

「支持(しじ)」も「同意」の類義語だといえるでしょう。主張などに賛成して、後押しをするという意味があります。「賛成」「賛同」「同意」とは違って、一過性ではない継続的な行為が含まれている言葉です。

「同意」の対義語は?

次は「同意」の対義語を見ていきましょう。「相手の意見に賛成する」と反対の意味合いを持つ言葉を紹介します。

その1「反論」

反論(はんろん)」は「相手の意見と反対の意見を述べて言い返すこと」もしくは、その意見のことをいいます。「同意」とは反対向きのベクトルが見えますね。相手の論が完ぺきな場合は「反論の余地がない」と言って白旗を上げましょう。

その2「反駁」

反駁」は「はんばく」と読みます。あまり聞き慣れない言葉ですね。一般的には同義の「反論」が使われていますが、両者の間にはニュアンスの違いがあります。「反駁」の意味は「他の意見に反対して論じ返すこと」。この「論じ返す」という部分が重要なキーワードです。論の応酬をイメージすると分かりやすいでしょう。

「同意」の英訳は?

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日本語の「同意」は英語で表現すると、どのようになるのでしょうか?ここからは日本というフィールドを離れて、文化や習慣の異なる英語圏の視点から「同意」の英語訳を見ていきましょう。

その1「agreement」

日本語の「同意」は「agreement」という英単語に置き換えることができます。動詞形の「agree」と前置詞「to」「with」を使った句動詞「〇〇に同意する、賛成する」も覚えてしまいましょう。「agree with」の後には「人」や「意見・提案」が入りますが、「agree to」の後には「人」は入りません。「to」を使うと「別の意見や提案に歩み寄って同意する」といった意味合いが生まれるからです。

同意であることを伝える「I agree.」というフレーズも、日常会話でよく使われます。機会があれば是非使ってみてくださいね。

\次のページで「その2「consent」」を解説!/

その2「consent」

先述したインフォームドコンセントは、英語で書くと「informed consent」。この「consent」に「同意、承認」という意味があります。ちなみに、電源の差し込み口のことを「コンセント」といいますが、これは和製英語です。海外では通じませんので気をつけてくださいね。正しくは「outlet」や「socket」といいます。知らなかった人は覚えてしまいましょう。

1.I basically agree with what you say.
基本的には、あなたの言うことに同意します。

2.He agreed to our proposal without any objection.
私たちの提案に、彼は何の異議もなく同意した。

3.We're in almost agreement on this plan.
我々はこの計画については、ほぼ合意している。

4.She gave her consent to the surgery.
彼女は手術を受けることに同意した。

「同意」を使いこなそう

この記事では「同意」の意味・使い方・類語などを説明しました。日本人は意見を主張したり異論を唱えることが苦手だと言われています。最近ではディスカッションやディベートの授業を取り入れる学校も増えていますが、海外との差はまだまだ大きいようです。相手の意見に同意や同調ばかりしているという人は、まずは自分の意見をきちんと持つことから意識していきましょう。

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国語言葉の意味

「同意」の意味や使い方は?例文や類語を字幕制作者がわかりやすく解説!

この記事では「同意」について解説する。

端的に言えば同意の意味は「相手の意見に賛成する」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

ドラマやアニメなど、数多くの映像字幕を作成した経験があるNagiを呼んです。一緒に「同意」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/Nagi

映像翻訳スクール出身。翻訳、チェッカー以外にも、CC字幕(クローズドキャプション)の制作多数。言葉を文字で表現する「字幕」の世界に数多く触れてきた経験を活かして、分かりやすく解説する。

「同意」の意味や語源・使い方まとめ

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同意」の読み方は「どうい」です。小学校で学習する漢字なので簡単に読めますね。読めなかった人は、まずいないでしょう。

それでは早速「同意」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「同意」の意味は?

まず、国語辞典に記載されている意味を見てみましょう。「同意」には、次のような意味があります。

1.他人の意見などに対して、賛成すること。

2.同じ意見。同じ考え。

3.同じ意味。同義。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「同意」

「同意」の意味は上に示したとおり、大きく3つに分けられます。一見すると、どれも似たような意味に思えるかもしれません。違いが分かるように、それぞれの意味を補足説明していきましょう。

まず、意味1には「賛成する」という動詞の要素が含まれています相手の意見や主張へ向かうといった動作が見えますね。

意味2は、意見や主張が同じであることを示しています。土台にあるのは主観的あるいは客観的な判断です。

さらに、意味3のように「同じ意味、同義」という意味で使われることもあります。

「同意」の語源は?

次に「同意」の語源を確認しておきましょう。まず「」という字には、何かを共有する・一緒に何かをする・違いがないという意味があります。一方の「」は「心の中で考える」というのが基本的な意味。そこから派生して、ことばに含まれる考えや、考えた結果としての気持ちといった意味になります。

前述した「同意」の3つの意味を、これらの語源に当てはめて考えると分かりやすいでしょう。

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