国語言葉の意味

「奉る」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターが解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「奉る」について解説する。

端的に言えば奉るの意味は「差し上げる」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

さまざまな分野の本に触れ、知識を培ってきた「つゆと」を呼んだ。一緒に「奉る」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

tsuyuto

ライター/つゆと

子供の頃からの筋金入り読書好きライター。むずかしい言葉や複雑な描写に出会っても、ねばり強く読みこんで理解することをポリシーとする。言葉の意味も、妥協なくていねいに解説していく。

「奉る」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「奉る」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「奉る」の意味は?

「奉る」には、次のような意味があります。

1.「やる」「おくる」の、その対象を敬っていう謙譲語。上位の人に差し上げる。献上する。
2.動作の対象への敬意を失い、「やる」「おくる」をからかっていう。
3.形だけある地位に就けて、敬意を払ったことにする。祭り上げる。
4.その動作を受ける人を主として、尊敬語として用いる。
㋐「飲む」「食う」の尊敬語。召し上がる。
㋑「着る」の尊敬語。お召しになる。
㋒「乗る」の尊敬語。お乗りになる。「乗り給ふ」より敬意が強い。
5. (補助動詞)動詞の連用形に付いて謙譲の意を添え、その動作の及ぶ相手を敬う。…申し上げる。…さしあげる。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「奉る」

「奉る」は「たてまつる」と読みます。古くは「たいまつる」「まつる」とも読まれていました。古文ではそれらの読み方も出てきます。

上の1と4と5の意味は、古文の「奉る」の意味と同じです。1は「やる(giveの意味)」の謙譲語で、意味は「差し上げる」。5は謙譲の補助動詞の「~申し上げる」で、「よろしくお願い奉ります」のように使います。4は謙譲語ではなく尊敬語としての使い方であり、現代の日常で見ることはありません。

現代ならではの意味は2と3。2も3も「奉る」を使って相手をからかう用法です。2の例としては「あなたに「ゆとり」というあだ名を奉りましょう」。「あげましょう」を「奉りましょう」ということで、よりからかいの度合いを強めているわけです。3の例としては「あいつを部長に奉るってことで問題ないでしょ」。部長に「祭り上げる」、あるいは部長のポジションを「なすりつける」というイメージです。

「奉る」の語源は?

次に「奉る」の語源を確認しておきましょう。「奉る」を「たてまつる」と読むようになったのは平安時代以降。万葉集など、奈良時代の作品の中では「まつる」と読まれます。

「奉る(まつる)」は「差し上げる」という意味をもつと述べましたが、それは「神への献上」もあらわしました。そこから「祭る」や「祀る」の言葉もうまれています。神仏の力を借りて国を治めていた時代ですから、重要な意味を持つ言葉であったのは間違いありません。

「奉」の字は、複数の手(漢字の右部・左部・下部)が、作物(漢字の上部)をささげている様子をあらわしています。作物が収穫できたことを神に感謝し「奉って」いる様子が伝わる文字ですね。

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