この記事では「弱肉強食」の英語表現について解説する。

この言葉の代表的な英訳は「survival of the fittest」ですが、幅広い意味やニュアンスを理解すると英語でも使いこなせるシーンが増えるぞ。

個別指導塾の元講師で、受験生の指導経験が豊富なライターさとみあゆを呼んです。一緒に「弱肉強食」の英訳や使い方を見ていきます。

ライター/さとみあゆ

個別指導塾で多くの受験生を指導してきた経験を持つ。そのノウハウを駆使し、受験生だけでなく社会人にも「使える英語」を伝授する。

「弱肉強食」の意味と使い方は?

「弱肉強食」は、自然界の生存競争の意味で使われています。しかし最近では、社会における出世競争というニュアンスでも用いられることも多いですね。それでは、「弱肉強食」の意味と使い方をまずは見ていきましょう。

「弱肉強食」の意味

「弱肉強食」には、次のような意味があります。

弱い者が強い者のえじきになること。強い者が弱い者を思うままに滅ぼして、繁栄すること。▽「強食弱肉きょうしょくじゃくにく」ともいう。

出典:新明解四字熟語辞典(三省堂)「弱肉強食」

「弱肉強食」の使い方・例文

「弱肉強食」の由来は、唐の学者であった「韓愈(かんゆ)」が僧の「文晁(ぶんちょう)」に送った言葉の一節「弱之肉、強之食」とされています。意味は文字通り「弱者の肉は、強者の食べ物」。そこから四字熟語「弱肉強食」になったと考えられています。

次に「弱肉強食」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.野生動物の出てくるテレビ番組を見ていると、弱肉強食の意味がよくわかる。
2.弱肉強食の世の中を渡っていくためには、フィジカルだけではなくメンタルも鍛えることも大切だ。
3.勝者がいつも正しいという弱肉強食的な考え方には賛成できない。

\次のページで「「弱肉強食」の英語での表現は?」を解説!/

「弱肉強食」の英語での表現は?

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日本語の意味と使い方を復習したところで、いよいよ英語での表現を見ていきましょう。

まず紹介するフレーズは、イギリスの哲学者ハーバート・スペンサーの造語です。その概念は、ダーウィンの進化論にも採り入れられているそうですよ。

「弱肉強食」の英語表現

「弱肉強食」の英訳は、「survival of the fittest」です

「survival」は「生き残ること」「生存」という意味があります。「fit」には「適した」「ふさわしい」などの意味があり、「fittet」はその最上級。つまり「survival of the fittest」で「最も環境に適したものが生き残る」という意味になります。

「survival of the fittest」は、日本語では「適者生存」と訳される場合が多いようです。厳密に言えば「弱肉強食」と「適者生存」は同じ意味ではありません。しかしこれらの言葉は似たような意味を表すことから「弱肉強食」の英訳として「survival of the fittest」が使われています。

1.That is a clear example of the survival of the fittest.
それが弱肉強食の明確な一例だ。

2.Do you agree with the idea of the survival of the fittest?
あなたは、弱肉強食という考えに同意しますか。

3.In nature, the survival of the fittest is the only truth.
自然界においては、弱肉強食が唯一の真実である。

「survival of the fittest」と似たような英語表現・フレーズは?

最後に英語で使われる同じような意味を持つ表現を見ていきましょう。

次に紹介するフレーズは日本語では「ジャングルの掟」「ジャングルの法則」と言われているもの。ジャングルの中で生き残るための鉄則というニュアンスの言葉です。

似た表現「the law of the jungle」

「the law of the jungle」を用いても「弱肉強食」の意味になります

「law」は「法律」や「法則」など、「jungle」は「ジャングル」「密林」などの意味。つまり「the law of the jungle」で「ジャングルの法則」「ジャングルの掟」などという意味になります。ジャングルでの生活は厳しく、強い者や適応した者が生き残るという考え方に基づいた言葉です。

また「jungle」は、比喩的に「非情な生存競争の場」という意味でも使われています。

\次のページで「「弱肉強食」を英語で言ってみよう」を解説!/

1.The law of the jungle means that the weak cannot survive.
弱肉強食とは、弱者は生き残れないことを意味する。

2.The idea of the law of the jungle prevails in modern society.
弱肉強食という考え方が、現代社会に広まっている。

「弱肉強食」を英語で言ってみよう

この記事では「弱肉強食」の意味・使い方・英訳を説明しました。「survival of the fittest」はダーウィンにも影響を与えたといわれている概念ですが、科学的な用語ではありません。少し専門的になりますが、生物の進化を説明するためには「natural selection」という表現が使われています。日本語では「自然淘汰」「自然選択」などと訳されている言葉です。

英語の勉強には洋楽の和訳サイトもおすすめです。
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英訳英語

【英語】「弱肉強食」は英語でどう表現する?英訳や使い方・事例を専門家がわかりやすく解説!

この記事では「弱肉強食」の英語表現について解説する。

この言葉の代表的な英訳は「survival of the fittest」ですが、幅広い意味やニュアンスを理解すると英語でも使いこなせるシーンが増えるぞ。

個別指導塾の元講師で、受験生の指導経験が豊富なライターさとみあゆを呼んです。一緒に「弱肉強食」の英訳や使い方を見ていきます。

ライター/さとみあゆ

個別指導塾で多くの受験生を指導してきた経験を持つ。そのノウハウを駆使し、受験生だけでなく社会人にも「使える英語」を伝授する。

「弱肉強食」の意味と使い方は?

「弱肉強食」は、自然界の生存競争の意味で使われています。しかし最近では、社会における出世競争というニュアンスでも用いられることも多いですね。それでは、「弱肉強食」の意味と使い方をまずは見ていきましょう。

「弱肉強食」の意味

「弱肉強食」には、次のような意味があります。

弱い者が強い者のえじきになること。強い者が弱い者を思うままに滅ぼして、繁栄すること。▽「強食弱肉きょうしょくじゃくにく」ともいう。

出典:新明解四字熟語辞典(三省堂)「弱肉強食」

「弱肉強食」の使い方・例文

「弱肉強食」の由来は、唐の学者であった「韓愈(かんゆ)」が僧の「文晁(ぶんちょう)」に送った言葉の一節「弱之肉、強之食」とされています。意味は文字通り「弱者の肉は、強者の食べ物」。そこから四字熟語「弱肉強食」になったと考えられています。

次に「弱肉強食」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.野生動物の出てくるテレビ番組を見ていると、弱肉強食の意味がよくわかる。
2.弱肉強食の世の中を渡っていくためには、フィジカルだけではなくメンタルも鍛えることも大切だ。
3.勝者がいつも正しいという弱肉強食的な考え方には賛成できない。

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