この記事では「都度」について解説する。

端的に言えば都度の意味は「ことあるごとに」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「都度」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル

某国立大で日本語学を専攻。体調管理のため、疲れたらその都度休むようにしている。ただし、その休憩が1、2時間になりがちなのが悩みだ。

「都度」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「都度」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「都度」の意味は?

「都度」には、次のような意味があります。

物事が行われるたびごと。毎回。「帰郷の都度墓参りをする」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「都度」

都度」は「つど」と読みます。「とど」ではありません。

意味は「物事が行われるたび、毎回」です。何か物事があってひと区切りついた後のそのタイミングごとに、という意味となります。

「都度」の語源は?

次に「都度」の語源を確認しておきましょう。

「都」は「すべて」、「度」は「たび」を表します。「都」という漢字は「都会」や「首都」など、「みやこ」という意味で使われることが多いですが、「統べる、まとめる」や「すべて、ことごとく」などの意味もあるのは意外に知られていないでしょう。「都度」の「都」はそのうちの「すべて」という意味です。よって、「都度」は「すべて」と「〜のたび」、つまり「毎回、ことあるごとに」という意味になります。

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「都度」の使い方・例文

「都度」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.何かトラブルがあったらその都度連絡くれ。
2.誰のアカウントか分からないところからメールがたくさん届くので、着信の都度憂鬱になる。
3.彼女はきれいだが、ファッションやら美容やらにお金が掛かるし、たまに会う都度バッグだか何か高いプレゼントをねだられるから、今後もそういった関係を続けるべきか悩ましい。

名詞の後に「〜の都度」と続くのが例文2に見られる形です。動詞でしたら例文3のように「〜する都度」となります。また、「〜をするたびに」ということを強調するのが、例文1にある「その都度」です。定時に報告を入れるなど、何かのタイミングで常に行動を起こすように命令されるときには、「その都度報告を〜」などと言われたことがあるのではないでしょうか。

「都度」を使った言葉ですと、特定のサービスなどを利用した場合のみに発生する「都度料金」や、施設などを使いたいときだけ料金を支払って利用する「都度利用」などがあります。スポーツジムなどで、入会費を支払って会員となってから「都度利用」したり「都度料金」を払ったりするという形で見かけるでしょう。

「都度」の類義語は?違いは?

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ところで、「都度」の類義語は何でしょうか。違いとともに見ていきましょう。

「度々」

「都度」が「何かあるたびに」という意味ですので、そこから類義語がひらめくのでないでしょうか。「度々」(たびたび)という言葉も「事あるごとに」という意味で使われます。

しかし、「度々」は言葉を重ねている畳語だと分かれば、動作の反復や継続を表していることに気付けたでしょう。つまり、「度々」では何かのたびに毎回同じことを繰り返しますが、「都度」には同じことをするという意味まではありません。タイミングについては述べているが、行動までは限定していないということになります。

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「都度」の対義語は?

さらに「都度」の対義語も見ていきましょう。

「時々」

「都度」の反対とは何か、まずはそこから考えてみましょう。「都度」の意味は「そのたびごとに、毎回」というのはこれまでに説明しました。それでも、「全然」や「まったく」では対義語とするには極端過ぎます。ようするに「毎回」でなければいいのです。

それならば、「時々」や「たまに」などが「都度」の類義語としては適しているでしょう。決まったタイミングではなくて、思い立ったときやごくまれな時期が「都度」の対極であると言えます。

「都度」の英訳は?

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では「都度」の英訳は何でしょうか。

「every time」

「every morning」や「every Friday」など、「every」と付くと「毎〜」を連想するのではないでしょうか。時間を表す言葉に付けばそうなりますが、「every」は時間のみを形容するわけではありません。「every people」や「eyery place」などといった表現もあり、「どの〜もみな」や「すべての」という意味があります。

その「every」を「time」と合わせた「every time」が「どんな時でもみな」や「毎度」という意味となり、それはすなわち日本語で「都度」という言葉です。「都」が「eyery」、「度」が「time」であると説明すればわかりやすいでしょうか。

他にも「each time」や「each every time」のように「each」を使っても良いでしょう。「whenever」や「as orten as」なども日本語で「都度」と表せる言葉です。

「都度」を使いこなそう

この記事では「都度」の意味・使い方・類語などを説明しました。

新しい言葉を目にしたその「都度」に、その言葉の読み方や意味を調べることは実に骨の折れる作業です。たとえば「都度」といった漢字が読めない場合には、検索したくても「都度」が変換できなくて苦労させられます。「都会」の「都」、「温度」の「度」などと入力して、やっと検索結果にありつけるでしょう。ですが、もし難しい言葉を再び目にしたとしても、そうして苦労した経験が呼び起こされるはずです。辞書で調べて覚え直す作業は、決して無駄な時間ではありません。疑問に感じることがあれば、その「都度」調べるクセをつけると良いでしょう。

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国語言葉の意味

「都度」の意味や使い方は?例文や類語を雑学大好きwebライターがわかりやすく解説!

この記事では「都度」について解説する。

端的に言えば都度の意味は「ことあるごとに」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

国立大で国語学を学んだライターのタケルを呼んです。言葉の解説を得意としていて、大学時代はクイズサークルに所属していたので雑学にも詳しい。一緒に「都度」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/タケル

某国立大で日本語学を専攻。体調管理のため、疲れたらその都度休むようにしている。ただし、その休憩が1、2時間になりがちなのが悩みだ。

「都度」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「都度」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「都度」の意味は?

「都度」には、次のような意味があります。

物事が行われるたびごと。毎回。「帰郷の都度墓参りをする」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「都度」

都度」は「つど」と読みます。「とど」ではありません。

意味は「物事が行われるたび、毎回」です。何か物事があってひと区切りついた後のそのタイミングごとに、という意味となります。

「都度」の語源は?

次に「都度」の語源を確認しておきましょう。

「都」は「すべて」、「度」は「たび」を表します。「都」という漢字は「都会」や「首都」など、「みやこ」という意味で使われることが多いですが、「統べる、まとめる」や「すべて、ことごとく」などの意味もあるのは意外に知られていないでしょう。「都度」の「都」はそのうちの「すべて」という意味です。よって、「都度」は「すべて」と「〜のたび」、つまり「毎回、ことあるごとに」という意味になります。

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