覚える用語が多く、苦手とする人も多いところなんですよね。簡単におさらいしていきましょう。
種子の形成過程
被子植物の種子形成は、めしべの柱頭に花粉が付く=受粉するところから始まります。
花粉からは花粉管という管が伸び、めしべの根元にある胚のうに到達。その中を、花粉から出てきた雄原細胞が移動していきます。
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胚のうは、胚のう母細胞が減数分裂してできた胚のう細胞から形成されたものです。一般的に被子植物では、胚のう細胞は卵細胞・助細胞・反足細胞・中心細胞に分化します。
このうち、中心細胞には極核という核が2つ存在することが多いですが、受精のころには合体し、中心核とよばれる核になるのです。
さて、話を元に戻しましょう。
雄原細胞は花粉管内を移動中に体細胞分裂し、2つの精細胞になります。
胚のうに到着すると、精細胞の内の1つは卵細胞で、もう1つは中央細胞の中心核で合体=受精するのです。このように、胚のうの2か所で受精が同時に起きることを、重複受精(ちょうふくじゅせい)といいます。
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重複受精後に発生が進むと、卵細胞では細胞分裂がすすみ、胚ができていきます。胚乳になるのは中央細胞です。
胚は、発芽後に茎や本場になる幼芽(ようが)や、根になる幼根(ようこん)、発芽後に初めに出る葉の子葉(しよう)、子葉と幼根の間をつなぐ胚軸(はいじく)で構成されています。
胚乳はこれらの組織が発達するための栄養源。適切な水分や温度、酸素などの条件がそろうと、種子は発芽へと導かれていくのです。
2.有胚乳種子
胚乳をもった種子は有胚乳種子とよばれます。
このあと具体例を出しますが、有胚乳種子をもつのは一般的に単子葉類と裸子植物、そして一部の双子葉類です。
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