これらはいずれも種子(いわゆる”種”)を、胚乳の有無に着目して分類したときのグループです。種子ができるまでの過程は高校生物で学習しますが、この分類自体は中学受験の理科分野で出題されることもあるようです。はじめてこの言葉を聞くやつにもわかりやすいよう、丁寧にみていきたい。
大学で生物学を学び、現在は講師としても活動しているオノヅカユウに解説してもらおう。
ライター/小野塚ユウ
生物学を中心に幅広く講義をする理系現役講師。大学時代の長い研究生活で得た知識をもとに日々奮闘中。「楽しくわかりやすい科学の授業」が目標。
1.無胚乳種子と有胚乳種子
無胚乳種子(むはいにゅうしゅし)と有胚乳種子(ゆうはいにゅうしゅし)とは、文字通り、胚乳があるかないかによって種子を分けたときの分類です。
具体的にどんな種子がそれぞれに当てはまるのかをご紹介する前に、まずは”胚乳”とはなんなのか、知っておきましょう。
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胚乳とは?
胚乳は、種子植物がつける種子のなかにある組織です。胚が生長し発芽するまでの”養分の供給源”になるという、重要な役割があります。
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