この記事では「詰問」について解説する。

端的に言えば詰問の意味は「厳しく質問すること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

詰問を受けるのがとても苦手な、読書家ライター伊勢雄真を呼んです。一緒に「詰問」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/伊勢雄真

理工学部に所属する現役大学生。読書が好きで自然科学分野から人文学・社会科学まで幅広く読む。

読書で培った様々な知識と理系の勉強で養った論理的思考力で、みなさんを「詰問」の奥深い世界に誘おう。

「詰問」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは、桜木先生と一緒に「詰問」の世界を見ていきましょう。

「詰問」の意味は?

まずは、「詰問」の辞書的な意味から確認していきます。以下をご覧ください。

相手を責めて、厳しく問いだすこと。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「詰問」

詰問の読み方は「きつもん」で、意味は上記の通りです。同じ意味の言葉で「問い詰める」というものもあります。そもそも、「詰める」の語の成り立ちは何なのでしょうか?見ていきましょう。

「詰」という漢字は、言偏に吉という漢字から成り立っています。「吉」には実は「引き締める」という意味もあるのです。よって、言葉で引き締める、言い換えれば「言葉で締め付ける」という意味になりました。この意味から、身動きの取れないという物理的な意味合いや容器に物をいっぱいに入れた状態という意味が生まれたのです。つまり、抽象的なイメージを表す言葉から具体的で物質的な意味も派生したと言えます。普通は逆パターンが多いので、ちょっと珍しい言葉ですね。

「詰問」の使い方・例文

次に「詰問」の使い方を見ていきます。次の例文をご覧ください。

\次のページで「「詰問」の類義語は?違いは?」を解説!/

1.通勤電車が急停車し、遅刻してしまった。理由はそれだけなのに、上司から遅刻理由を詰問された。

2.政治責任を詰問される。

3.裁判所で被告が詰問を受ける。

さて、3つとも厳しく詰めかけられている状況を想起させる例文となっているのが分かりますね。詳しくひれていきます。

1、3は目上の者が目下のものに対してして厳しい口調で質問している情景が浮かびますね。パワーハラスメント(パワハラ)のようなネガティブなイメージの表現ですね。2の例文では、国会での論戦の状況が浮かぶと思います。こちらはポジティブでもネガティブでもない表現です。このように、厳しく激しいといったニュアンスを持つ単語なので、普通~ネガティブよりの文脈で使うことが多いということを理解しましょう。

「詰問」の類義語は?違いは?

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さらに詰問の類義語を紹介していきます。

その1「尋問」

まずは「尋問」です。これは、取り調べとして口頭で質問を行うことという意味になります。証人尋問など、裁判のような司法関連の場面で使われがちな言葉です。「詰問」のような、きつく締めるという意味は持たないので注意しましょう。

その2「難詰」

なんきつ」と読む言葉です。相手を厳しく非難することという意味になります。こちらは厳しく締めるというニュアンスは持ちますが、相手に質問するという意味合いはありませんね。個々の点は注意して使うようにしましょう。

\次のページで「その3「拷問」」を解説!/

その3「拷問」

肉体的苦痛を与え自白を強要すること、という意味になります。「詰問」は言葉で詰めかけることによって、追い込みながら質問をするというイメージでした。しかし、拷問は暴力や拘束などの肉体的な苦痛を与えることで、相手を追い込み自白をさせるというイメージです。詰問より強引さが強いことを覚えておきましょう。

「詰問」の対義語は?

詰問の対義語についてですが、ありません。なぜなら、詰問は厳しく問いだすという意味なので、これと対をなすような言葉はないからです。辛いと易しい、長いと短いのように概念が対をなすことはないので、これの対義語はないとして良いでしょう。

「詰問」の英訳は?

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それでは、最後に「詰問」を英語に訳していきましょう。英訳には、1.厳しい態度で、2.質問するという二点の要素を含ませることがポイントです。早速見ていきます。

その1「grilling」

この英単語は「詰問」という意味で、品詞は名詞となります。動詞として主語の後ろに置くのは間違いですので、これには注意するようにしましょう。例文を確認します。

1. I give you grilling.

2. I give grilling to you.

どちらも、私はあなたに詰問をするという訳。

一つずつ詳しく見ていきます。1.の例文は第四文型ですね。第四文型のポイントはずばり、二つのOに入る概念に注意することです。一つ目のOは日本語の「~に」にあたる名詞を入れます。二つ目のOには「~を」にあたる名詞です。一般的には一つ目のOには人物や動物などの生き物、二つ目のOには物事を入れると覚えておきましょう。

さらに、第四文型を第三文型に書き換えることも可能です。第三文型の場合、Oには物事の方のOが入ります。では、生き物のOはどこへ行ったのでしょうか?実は、「前置詞+生き物のO」という形で文章の後ろの方に書くのが一般的です。たまに変則系として別の部分に入ることもあります。giveにはtoという前置詞を使うので頭に入れておきましょうね。

\次のページで「その2「cross-question」」を解説!/

その2「cross-question」

これは単に「反対尋問」という意味もあります。普通に、自分とは反対の立場からの尋問は責められるようなことの方が多いので「詰問」のような状態になることが多いです。そのような場合にはこの単語を「詰問」と同じように使うのも良いでしょう。

「詰問」を使いこなそう

ここまで桜木先生と一緒に「詰問」という言葉の世界を見てきました。最後に、ポイントを確認します。1.詰問の意味。2.詰問の使い方。3.詰問の類義語。4.詰問の英訳。さて、すべて分かりましたか?分からなかったことは本文に立ち戻ってしっかり確認するようにしましょう。

今回もたくさんの知識を学びましたね。しっかり覚えて、「詰問」を使いこなしていってください!

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国語言葉の意味

「詰問」の意味や使い方は?例文や類語をWebライターがわかりやすく解説!

この記事では「詰問」について解説する。

端的に言えば詰問の意味は「厳しく質問すること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

詰問を受けるのがとても苦手な、読書家ライター伊勢雄真を呼んです。一緒に「詰問」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/伊勢雄真

理工学部に所属する現役大学生。読書が好きで自然科学分野から人文学・社会科学まで幅広く読む。

読書で培った様々な知識と理系の勉強で養った論理的思考力で、みなさんを「詰問」の奥深い世界に誘おう。

「詰問」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは、桜木先生と一緒に「詰問」の世界を見ていきましょう。

「詰問」の意味は?

まずは、「詰問」の辞書的な意味から確認していきます。以下をご覧ください。

相手を責めて、厳しく問いだすこと。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「詰問」

詰問の読み方は「きつもん」で、意味は上記の通りです。同じ意味の言葉で「問い詰める」というものもあります。そもそも、「詰める」の語の成り立ちは何なのでしょうか?見ていきましょう。

「詰」という漢字は、言偏に吉という漢字から成り立っています。「吉」には実は「引き締める」という意味もあるのです。よって、言葉で引き締める、言い換えれば「言葉で締め付ける」という意味になりました。この意味から、身動きの取れないという物理的な意味合いや容器に物をいっぱいに入れた状態という意味が生まれたのです。つまり、抽象的なイメージを表す言葉から具体的で物質的な意味も派生したと言えます。普通は逆パターンが多いので、ちょっと珍しい言葉ですね。

「詰問」の使い方・例文

次に「詰問」の使い方を見ていきます。次の例文をご覧ください。

\次のページで「「詰問」の類義語は?違いは?」を解説!/

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