国語言葉の意味

「零落」の意味や使い方は?例文や類語を日本語教師の大学院生がわかりやすく解説!

1.世界的に見て、日本の電子機械産業はすっかり零落してしまった。
2.織田家は信長の時代に天下統一まであと一歩まで迫ったが、信長の死後は零落してしまった。
3.父の実家は明治時代まではお金持ちの財閥の名家だったらしいが、戦争で零落し、ただの庶民になったらしい。

例文1は「日本の電子機械産業はすっかり落ちぶれてしまった」という意味です。かつてSONYやPanasonicが世界の電化製品市場を席巻していた時代がありましたが、今では韓国のSamsungや中国の華為など、他国の企業にその地位を奪われてしまいましたね…。

例文2は「織田家は信長の死後に落ちぶれた」という文脈で「零落」が使用されています。織田信長は天下統一まであと一歩に迫りましたが、本能寺の変で死亡した後に天下を統一したのは豊臣秀吉。幕府を開いたのは徳川家康。秀吉の時代には、織田家はすでに一介の大名になってしまいました。

例文3は「戦争で名家だった父の実家が落ちぶれた」という文脈で「零落」が使用されています。戦争やその後の占領政策が原因で、落ちぶれてしまった名家もあるそうです。

「零落」の類義語は?違いは?

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「零落」の類義語には「凋落」と「没落」があります。意味などを確認していきましょう。

その1「凋落」

凋落」は「ちょうらく」と読み、「零落」と同じく「落ちぶれること」を意味します。

「零落」と「凋落」には意味の違いやニュアンスの違いはありません。ただ、「凋落」の方が広く一般的に使われていますね。

例文を見てみましょう。

・かつて9連覇を達成し栄華を誇ったあの球団の凋落ぶりは悲しい。
・平清盛の死後、平家は徐々に凋落していった。

その2「没落」

没落」は「ぼつらく」と読み、「1.栄えていたものが衰えること」「2.城や陣地などが敵の手に落ちること」という意味を持った言葉です。1番目の意味では「零落」と似たような意味を持っていますね。

「零落」との違いは、そのニュアンスです。文脈によっては「没落」は、「すべてを失った」「滅亡した」というニュアンスを含む場合があります。例えば、「名家が零落した」といった場合は、家計が苦しく一家全体が経済的に厳しい状況が想起されますが、「名家が没落した」といった場合、すでにお金はなくなっており、家計の状況は「零落」よりもさらに苦しい状況が想起される場合がありますね。

例文を見てみましょう。

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