
その2「ぶるぶる」
「ぶるぶる」は連続して小刻みに振動する音や様子を表しますよ。例えば「彼は怒りのあまり唇がぶるぶる震えていた」などは、怒りが原因の体の生理的な防御反応として小刻みに震える様子を表しています。ちなみに「ぶるぶる」は「がたがた」や「ぴくぴく」に似ていますが、「がたがた」は主体の重心が上下左右に動いて全体が揺れる大きな震えの暗示がありますし、「ぴくぴく」は物体が連続して小刻みに動く様子を表し、不気味・滑稽・異常の暗示を伴うことがあるでしょう。なお「わなわな」との違いは、「わなわな」は怒り・恐怖・寒さ・病気などで人体やその一部が継続して大きく震える様子を表す点です。
その3「ぞくぞく」
「ぞくぞく」は全身に震えを感じる様子を表す擬態語。例えば「得体の知れない恐怖でぞくぞくした」は「する」が付いて述語になりますし、「足元からぞくぞくと震えがくるほど寒い」は「と」が付いて述語にかかる修飾語になります。震えの原因としては悪寒・寒さ・恐怖・不快・期待・興味・快感などがあり、これらの感覚がある程度以上の強さになって体の内部に生じたとき、皮膚の表面に起こる肉体的な防御反応を直接表す表現。また「ぞくぞく」は「ざわざわ」に似ていますが、「ざわざわ」は肌の表面を粗い物で摩擦されたように不快な様子を表します。なお「わなわな」との違いは「わなわな」は継続して大きく震える様子を表すという点でしょう。
「わなわな」の対義語は?
「わなわな」と反対の意味に近い言葉をご紹介します。さっそく見ていきましょう。
その1「にっこり」
「にっこり」は声を立てずに一回笑いかける様子を表す擬態語です。主体が喜び・満足・快感・上機嫌などで相手に向かって一回笑いかける様子を表し、見る者の快感・共感の暗示があるでしょう。「にっこり」は「にんまり」に似ていますが、「にんまり」は主体が満足・快感・上機嫌などで思わず笑いをもらす様子を表し、笑いを隠ぺいする暗示と見る者の不快・違和感などの暗示があります。ちなみに「にこっ」は一回笑いかける瞬間の印象をとらえた表現。
その2「にこにこ」
「にこにこ」は声を立てずに連続して笑う様子を表しますよ。また主体が喜び・満足・快感・上機嫌などで笑う様子を表し、見る者の快感・共感の暗示があります。「にこにこ」は「にたにた」や「にやにや」に似ていますが、「にたにた」は主体があまり好ましくない意図で快感・満足などを感じて笑う様子を表し、見る者の不気味・不快の暗示があります。そして「にやにや」は主体が内心の余裕・快感・侮蔑などで連続して笑いをもらす様子を表し、見る者の不可解・不快などの暗示があるでしょう。
その3「にんまり」
「にんまり」は声を立てずに一回笑いをもたらす様子を表します。「大臣は希望のポストに指名され、にんまりとほくそ笑んだ」や「今年は猛暑でビール会社はにんまりしている」など、主体が満足・快感・上機嫌などで思わず一回笑いをもたらす様子を表し、しばしば笑いを隠ぺいする暗示がありますよ。また見る者の不快・違和感などの暗示もあります。「にんまり」は「にっこり」や「にやり」に似ていますが、「にっこり」は主体が喜び・満足・快感・上機嫌などで相手に向かって一回笑いかける様子を表し、見る者の快感・共感の暗示がありますし、「にやり」は主体が内心の余裕・快感・侮蔑などで思わず一回笑いをもたらす様子を表し、見る者の不可解・不快などの暗示があるでしょう。
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