

端的に言えば「ご厚誼」の意味は「親しい付き合いのこと」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
元教員のWebライター、神シゲを呼んだ。一緒に「ご厚誼」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/神シゲ
元教員Webライター。現役のころは語学研究に没頭していた。日本語の微妙なニュアンスをわかりやすく伝えていく。
「ご厚誼」の意味は?
「ご厚誼」には、次のような意味があります。
こう‐ぎ【厚×誼】
情愛のこもった親しいつきあい。厚いよしみ。「御厚誼を賜る」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「厚誼」
「ご厚誼」は「厚誼」という単語に尊敬を表す「御」を付けたものです。情愛のある親しい付き合いを表します。ご厚誼を賜るというかたちで使われることが多いです。意味は「(今後とも)親しいお付き合いを宜しくお願いします」となります。年賀状や暑中寒中見舞い、スピーチなどの場面でよく使用される表現ですね。
「ご厚誼」の語源は?
ご厚誼の「誼」という文字は「よしみ」と読みます。「親しい付き合い」を表す誼という言葉ですが、何かしらの縁あるいは運命や巡り合わせの意味もあるのです。「友達のよしみで頼むよ」などのかたちでよく使われますね。そこに「厚」という文字で情愛の度合いを高めます。そうして生まれたのが「ご厚誼」という言葉です。
「ご厚誼」の使い方・例文
ご厚誼は情愛のこもった親しいつきあいという意味でありながら、実際はかなりフォーマルな言葉です。まずは例文から見てみましょう。
1. ご厚誼を賜りましたことに心より深謝いたします。
2. 先方には今後とも変わらぬご厚誼を賜りますようにお願いしてきました。
3. 生前は格別のご厚誼にあずかり、誠にありがたく厚くお礼を申し上げます。
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