この記事では「あるいは」について解説する。「あるいは」は知名度も高く、意味もそう難しくない。なんとなく知ってるという奴も多いでしょうし、同時になんとなく知っているだけで使えてしまう言葉でもある。ですが、自信を持って答えられるように、確実に学習しておこう。元建築系企業社員、現言葉大好きライターのsasaiを呼んです。一緒に「あるいは」の意味や使い方、類義語などを見ていきます。

ライター/sasai

元会社員の現役フリーライター。言葉が好きで文章が好き。読むのも書くのも大好きで、海外小説からビジネス書まで何でも読む本の虫。こだわりをもって言葉の解説をしていく。

「あるいは」の意味は?

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「あるいは」の意味は以下のとおりです。

【一】[副]

1 同類の事柄を列挙していろいろな場合のあることを表す。一方では。
2 ある事態が起こる可能性があるさま。ひょっとしたら。

【二】[接]同類の物事の中のどれか一つであることを表す。または。もしくは。

出典:goo辞書「あるいは 意味」

「あるいは」はシンプルなようでいて意味が複数ある言葉です。大別すると2種類に分かれており、いくつか考えられるパターンの中からいずれかを選んで挙げる時に使用するケース。そして、「もしかしたら/ひょっとしたら」という仮定・推量の意味で使用されるケースです。

双方、状況によっては非常に近い意味で使用されることもありますが、根本的には異なる言葉になります。そのため、「あるいは」が出てきた場合は、どちらの意味で使用されているのか注意深く考えてください。

「あるいは」って漢字で書ける?

「あるいは」は漢字で書くことも可能ではあります。その場合は、「或いは」という表記です。ただし実際使用される際、「或いは」と漢字表記されることはほとんどありません。

「あるいは」に限りませんが、言葉として聞いたことはあっても、漢字で書かれると急に読めなくなる言葉は多数あります。これらは、漢字表記にして伝わりづらくなることよりも、多くの人に分かりやすいことを優先されて、あえてひらがなで書かれているのです。そのため、ひらがなで「あるいは」と書かれていても、それは間違いではありません。

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「あるいは」ってどうやって使うの?

「あるいは」は以下のように使用します。

1.今度の旅行は、飛行機か「あるいは」新幹線で行かねばなるまい。車では無理だ。
2.今日、「あるいは」明日に彼に連絡できなければ、もう仕事が間に合わない。
3.彼女の性格ではあの職場には馴染めないと思っていたが、「あるいは」上手くいくかもしれない。

1、2の「あるいは」は、いくつかパターン化した選択肢がある中でいずれかを選ぶ際の「あるいは」です。一方、3は「ひょっとして/もしかしたら」という意味の「あるいは」になります。

一般的に使い方として難しいことはなく、「あるいは」の後に伝えたい選択肢を繋げるだけで文章が成り立つため、使うのを困難に感じることはないでしょう。ただ、「あるいは」というよりも「~か」という言い方の方が生活で使いやすいため、意識しなければ使う機会には恵まれません。

「あるいは」を使うポイントは?

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「あるいは」の辞書上の意味は上記のトピックで解説しました。それを覚えるだけでも十分使うことはできますが、「あるいは」には他にも使用上のポイントがあります。覚えていなければ使えないというわけではありませんが、覚えることによって「あるいは」の便利さはぐんと増すでしょう。

「あるいは」は他にも置き換え可能な言葉がありますが、その中でもやや意味が強調されており、感情をこめることができる言葉です。ポイントを押さえて、効果的に使ってください。

「あるいは」は二択以外にも使用できる

「あるいは」は「もしくは/または」という言葉と意味上はほぼ同様です。これら3つは多くの場面で「AあるいはB」といったように、2つの内どちらかを選ぶという状況で使用されます。しかし、選択肢が3つ以上ある場合でも「あるいは」は使用可能です。

まれに二択を選ぶ状況でしか「あるいは」は使用できないと誤解されますが、そんなことはありません。自分の思い込みで使用可能な場面を狭めないよう注意して、使っていきましょう。

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「あるいは」は文末に付けるケースも

「あるいは」とはいくつかのパターンから選択肢を提示する言葉であるため、通常は「A、あるいはB」といった風に、「あるいは」の後ろに具体的な内容が繋がります。しかし、まれに「あるいは」が文末に繋がってくることもあるのです。

倒置法では強調のため、文の前後が逆転します。そのため、「Bかもしれないな、あるいは。」などと言ったように、本来文頭に付くはずの「あるいは」が後ろに来るのです。

また、「あるいは」の後に続く言葉が明らかである場合、省略されるケースもあります。たとえば「Aと思っていたが、もしやBが?」などという文章の後に、「あるいは。」とだけ返事するということもあるのです。この場合、「あるいは」の後に続く言葉がBであることは明確なため、「あるいは」だけで会話が成り立ちます。

「あるいは」の後がぼかされることもある?

まれな例ですが、「あるいは」の後がぼかされたまま使用されるケースもあります。たとえば、「Aということですか?」と聞かれた際に、「Aかもしれませんが、あるいは…」などと、Aでなければ何であるのかということを提示せず、あえてぼかしたまま「あるいは」と言うに止めるわけです。

「あるいは」と言っている人間は、もちろん「あるいは」の後に続く具体的なものを想像できています。しかし、周りは「あるいは」とだけ言われても、「あるいは」何であるのかはっきりとわかりません。ただ、現在提示されているケースの否定であることだけが残ります。

コミュニケーションとしてはあまり良くありませんが、何らかのメディア作品や、言いにくいことがある場合などにはしばしば使用されるやり方です。

「あるいは」の類義語には何がある?

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「あるいは」の類義語は、「~か/もしくは/または/それとも/他には/場合によっては」などがあります。状況によっては、「ひょっとしたら/もしかしたら」が当てはまる場合もあるでしょう。

そもそもの意味がシンプルであるため、類義語もシンプルかつわかりやすくなる傾向があります。その中で「あるいは」というと、やや改まった表現となり、類義語の方がどちらかというとややカジュアルなイメージです。いずれにしろそれほど置き換えが難しいということはないため、あまり悩まずに類義語選びができるでしょう。

文学的な側面を持つ「あるいは」

「あるいは」は類義語が多く、かつ類義語の方が生活ではより多く使用されています。「あるいは」の出番も決して少なくはありませんが、「~か/または/もしくは」の方がより出番は多く、大抵の人は前述した3つの内いずれかを使用しているのが実際の所です。

その中で「あるいは」は、やや文学的な感じを受けます。極端な言い方ですが、芝居がかっている、おおげさと言っても良いでしょう。しかし、状況によってはその芝居がかった感じが必要なときもあります。選択肢のひとつとして「あるいは」を覚えておくことは、決して悪いことではないでしょう。

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簡単だけど奥が深い!「あるいは」の意味や使い方・類義語などを言葉大好きライターがわかりやすく解説!

この記事では「あるいは」について解説する。「あるいは」は知名度も高く、意味もそう難しくない。なんとなく知ってるという奴も多いでしょうし、同時になんとなく知っているだけで使えてしまう言葉でもある。ですが、自信を持って答えられるように、確実に学習しておこう。元建築系企業社員、現言葉大好きライターのsasaiを呼んです。一緒に「あるいは」の意味や使い方、類義語などを見ていきます。

ライター/sasai

元会社員の現役フリーライター。言葉が好きで文章が好き。読むのも書くのも大好きで、海外小説からビジネス書まで何でも読む本の虫。こだわりをもって言葉の解説をしていく。

「あるいは」の意味は?

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「あるいは」の意味は以下のとおりです。

【一】[副]

1 同類の事柄を列挙していろいろな場合のあることを表す。一方では。
2 ある事態が起こる可能性があるさま。ひょっとしたら。

【二】[接]同類の物事の中のどれか一つであることを表す。または。もしくは。

出典:goo辞書「あるいは 意味」

「あるいは」はシンプルなようでいて意味が複数ある言葉です。大別すると2種類に分かれており、いくつか考えられるパターンの中からいずれかを選んで挙げる時に使用するケース。そして、「もしかしたら/ひょっとしたら」という仮定・推量の意味で使用されるケースです。

双方、状況によっては非常に近い意味で使用されることもありますが、根本的には異なる言葉になります。そのため、「あるいは」が出てきた場合は、どちらの意味で使用されているのか注意深く考えてください。

「あるいは」って漢字で書ける?

「あるいは」は漢字で書くことも可能ではあります。その場合は、「或いは」という表記です。ただし実際使用される際、「或いは」と漢字表記されることはほとんどありません。

「あるいは」に限りませんが、言葉として聞いたことはあっても、漢字で書かれると急に読めなくなる言葉は多数あります。これらは、漢字表記にして伝わりづらくなることよりも、多くの人に分かりやすいことを優先されて、あえてひらがなで書かれているのです。そのため、ひらがなで「あるいは」と書かれていても、それは間違いではありません。

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