

端的に言えば「ひとしきり」の意味は「しばらくの間、盛んであるさま」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ライターのflickerを呼んだ。一緒に「ひとしきり」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/flicker
仕事柄、言葉からひらめきをもらうことがよくある。「なるほど。そういうことか!」と言葉への知識・関心がさらに一層広がるように、さらに編プロでの編集経験を活かし理解しやすい精確な解説を心掛ける。
「ひとしきり」の意味は?
「ひとしきり」には、次のような意味があります。
〘名〙 ある時を中心として、その前後のまとまった時間。しばらくの間。多く、その間に集中して起こる事態を述べるのに用いる。ひとっきり。
出典:コトバンク
「ひとしきり」はある時間の幅だけ盛んである様子を表します。ある時間の幅だけ物事が盛んにおこなわれ、そのあと衰えてしまうという文脈で用いられますよ。過去についても未来についても用いられますが、「ひとしきり」の指す時間の幅はあまり長くなく、話者の感覚としてはしばしば短時間である暗示があります。
「ひとしきり」の語源は?
次に「ひとしきり」の語源を確認しておきましょう。「ひとしきり」は「一齣(ひとくさり)」から派生した言葉です。一齣は謡い物・語り物などのまとまった一部分を意味します。そこから転じてある話題についてひとしきり話すことを「ひとくさり」と言うようになりました。ちなみに漢字では「ひとしきり」は「一頻り」と書きます。
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