端的に言えば「あたかも」の意味は「まるで、まことによく、十中八九」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ライターのflickerを呼んです。一緒に「あたかも」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/flicker
仕事柄、言葉からひらめきをもらうことがよくある。「なるほど。そういうことか!」と言葉への知識・関心がさらに一層広がるように、さらに編プロでの編集経験を活かし理解しやすい精確な解説を心掛ける。
「あたかも」の意味は?
「あたかも」には、次のような意味があります。
〘副〙 (後世は「あだかも」とも)
① (多く「似る」「如し」「よう」などの語をあとに伴って) よく似ている物事にたとえる場合に用いる語。さながら。まるで。まさしく。ちょうど。
② ある時期や時刻にちょうど当たる、また、ある事とほとんど同時に、他の事が起こるさまを表わす語。ちょうど。ちょうどその時。
出典:コトバンク
「あたかも」はある特別の時になってという意味を表します。「時あたかも…」の形で用いられることもあり、「…」には具体的な時を表す名詞が入りますよ。また「時あたかもよし」は慣用句でちょうどよい時(具合)にという意味。かたい文章語で日常会話には用いられません。
「あたかも」の語源は?
「あたかも」の語源ははっきりとはわかっていませんが、漢字で「あたかも」は「恰も・宛も」と書きます。それではそれぞれの漢字の意味について説明しましょう。「恰」は心にぴったりと合うことを表し、「宛」はまるで本物そっくりで非常によく似ていることを表します。ちなみに「宛」「恰」はどちらも表外漢字。
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