

端的に言えば「やけに」の意味は「むやみに、やたらに」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ライターのflickerを呼んだ。一緒に「やけに」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/flicker
仕事柄、言葉からひらめきをもらうことがよくある。「なるほど。そういうことか!」と言葉への知識・関心がさらに一層広がるように、さらに編プロでの編集経験を活かし理解しやすい精確な解説を心掛ける。
「やけに」の意味は?
「やけに」には、次のような意味があります。
〘副〙 (「やけ(焼)③」から)
① 見境もなく、ひたすら事を行なうさまを表わす語。むやみに。やたらに。
② ぬきんでて、または異常に程度がはなはだしいさまを表わす語。ひどく。
出典:コトバンク
「やけに」は程度がはなはだしい様子を表し、状態を表す述語にかかる修飾語として用いられます。くだけた表現で日常会話中心に用いられますよ。また、好ましい場合についても好ましくない場合についても用いられます。なお、対象の程度がはなはだしいことについて話者の不審の気持ちが暗示されますが、その原因・理由については言及しません。
「やけに」の語源は?
次に「やけに」の語源を確認しておきましょう。漢字で「やけに」は「自棄に」と書きます。それではそれぞれの漢字の成り立ちについて説明しましょう。「自」は人の「鼻」の形を描いた字です。人が「わたくし」という時に鼻を指で指すので「わたくし」「じぶん」という意味に使われるようになりました。また「棄」は生まれたばかりの子供の形の文字と置き去りにする意味の音を示す「キ」とを合わせた字。生まれたばかりの子供を置き去りにして「すてる」意味を表します。
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