
その2「げっそり」
「げっそり」は意気消沈している様子を表します。「全員絶望との報に、徹夜で捜査を続けてきた救助隊員はげっそりした顔になった」は「…した」が付いて名詞にかかる修飾語になりますし、「またカレー?と、夫はげっそりして言った」は「…して」が付いて述語にかかる修飾語になります。また、体力・気力ともに完全に喪失してしまっている様子を表し、絶望の暗示を伴いますよ。
この「げっそり」は「げんなり」や「がっくり」に似ていますが、「げんなり」は気力がなえている様子を表し、無気力・倦怠・不快の暗示を伴いますし、「がっくり」は精神的に挫折した様子を表し衝撃と落胆の暗示を伴うでしょう。
その3「がっくり」
「がっくり」は急激に落ち込む様子を表し衝撃と落胆の暗示を伴います。「がっくりと落ち込んだ断崖をのぞく」は具体物が急激に落ち込んでいるという意味、「六十を過ぎて体力ががっくり落ちた」は抽象物や数値が落ち込むという意味、「混んだ会場を歩き回ってがっくりと疲れた」は精神的・肉体的に急激に消耗するという意味、「その老人は妻に先立たれがっくりきたようだ」は精神的に挫折するという意味です。
この「がっくり」は「がくっ」や「がっかり」に似ていますが、「がくっ」は急激に勢いが弱まる様子を表し落ち込む暗示はありません。また「がっかり」は無気力と憔悴の暗示があります。ちなみに「げんなり」との違いは「げんなり」は気力がなえている様子を表すという点です。
「げんなり」の対義語は?
「げんなり」と反対の意味に近い言葉をご紹介します。さっそく見ていきましょう。
その1「もりもり」
「もりもり」は意欲がみなぎってくる様子を表す擬態語。「今年就職した息子は毎日もりもり働いている」や「試合を前にもりもりとファイトがわいてきた」は単独でまたは「と」が付いて述語にかかる修飾語になります。また「僕はこのドリンクで元気もりもりだよ」は「だ」が付いて述語になりますよ。主体の意図的な意欲が内部からみなぎってくる様子を表し、精力の暗示があるでしょう。この「もりもり」は「ばりばり」に似ていますが、「ばりばり」は精力的に働く様子を表し、有能・精力・最盛期の暗示があります。
その2「めきめき」
「めきめき」は好ましいものの程度がめだってはなはだしくなる様子を表しますよ。「その家は事業に成功しめきめき大きくなった」や「会社は好景気に乗ってめきめきと売り出した」は単独でまたは「と」が付いて述語にかかる修飾語になります。主に抽象的なものの程度が目立ってよくなる過程に視点があり、驚き・評価の暗示があるでしょう。「めきめき」は「めっきり」に似ていますが、「めっきり」は程度がはなはだしく変化した結果に視点があり、感慨の暗示があります。
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