「からきし」の使い方・例文
「からきし」の使い方について例文を挙げて解説していきます。この言葉は、たとえば以下のように用いられますよ。
1.「おれ、水泳はからきしだめなんだ」「わたしもよ。だから水泳の授業はほとんど休んだわ」「何度練習しても駄目なんだよな。先生にも簡単にあきらめるなって言われたけどさ」「あなたも?私も一向に上達しないから嫌いになっちゃった」
2.ふだん大口をたたいているくせに、いざとなるとからっきし意気地がないんだから。そういうタイプの人っている。ことばでは色々言うのに少しも実行に移さない口だけの男。
3.その他の質問はからきしわからない。ヒントをくれないか。もしくはマルかバツの回答でも正解としてくれ。
このように「からきし」はくだけた表現で日常会話中心に用いられます。また、会話ではしばしば「からっきし」と発音されることもありますよ。
その1「根っから」
「根っから」は根源的に典型的な状態である様子を表します。ややくだけた表現でかたい文章中には登場しません。例えば「祖父は根っからの職人で、嫌な仕事は札束を積まれても引き受けない」はすべてにおいて職人として典型的であるという意味、「根っからの悪人なんてそうそういないもんだよ」は生まれつきの悪人という意味、「彼女は根っから動物好きだ」は学習したり訓練したりしたのではなく、もともと動物好きであるという意味です。
また「根っから」は「生まれながら」や「生来」に似ていますが、「生まれながら」は先天的に定まっている様子を表し運命の暗示がありますし、「生来」は客観的に見てあまり好ましくない性質が容易に改まらない場合に、弁解の暗示を伴って釈明するときによく用いられますよ。ちなみに「からきし」との違いは「からきし」は後ろに打消しまたは否定の表現を伴って打消しを誇張する様子を表すという点です。
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