

端的に言えば横恋慕の意味は「すでに配偶者や恋人のある人に、横合いから恋をすること」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
国文学専攻の大学を卒業し、日本語教師の資格を持つasukaを呼んだ。一緒に「横恋慕」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/asuka
国文学専攻の大学を卒業。日本文学や日本語学を学ぶうちに、言葉が持つ意味の奥深さに魅了され、在学中に日本語教師の養成講座を修了する。これまで学んだこと、経験を活かし丁寧に解説していく。
「横恋慕」の意味や語源・使い方まとめ

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皆さんは「横恋慕」という言葉を知っていますか?「横恋慕」と書いて「よこれんぼ」と読みます。ビジネスシーンや日常生活でもなかなか聞きなれない言葉ですよね。この記事を読んでくださっている方の中には「横恋慕っていう言葉を初めて聞いた」という方もいらっしゃるかもしれませんね。この記事では「横恋慕」について解説しますので、ぜひ最後までご覧ください!
「横恋慕」の意味は?
それでは早速「横恋慕」の意味について辞書を使用して確認しましょう。「横恋慕」と調べると次のような表記がありました。
他人の配偶者、あるいは愛人に横合いから思いを寄せること。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「横恋慕」
「横恋慕」の意味は上記の通りです。ここで、辞書に表記があった言葉をもう少し詳しく見ていきましょう。
「配偶者」とは「はいぐうしゃ」と読み、結婚している夫婦の一方から見た他方のことを意味する言葉です。例えば婚姻関係にある夫婦の夫が配偶者の名前を記す時は、妻の名前ということになりますね。そして「横合い」とは「よこあい」と読み「横の方」と方向を表す意味と「直接関係のない立場」を表す意味があります。「横恋慕」の場合は「直接関係のない立場」を表す意味が当てはまるでしょう。
「横恋慕」の語源は?

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次に「横恋慕」の語源について解説します。
「横恋慕」という言葉の語源は「横恋慕」という漢字にあると言えるでしょう。「横から恋い慕う」と書いて「横恋慕」と読むことができますね。「横」という言葉には「無関係の立場」という意味があります。そして「恋」は「特定の人に強くひかれること」を意味する言葉です。また「慕」は「う」という送り仮名をつけて「したう」と読み「恋しく思う」という意味があります。こうした漢字が結びつき「横恋慕」が生まれたと言えますね。
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