端的に言えばごまんといるの意味は「たくさんいる」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
今回は、ロシアで2年間日本語教師として働いた大学院生ライターの「むかいひろき」を呼んです。一緒に「ごまんといる」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/むかいひろき
ロシアの大学で2年間日本語教師として働いた経験を持つ大学院生。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。
「ごまんといる」の意味は?
残念ながら「ごまんといる」の形では国語辞典で掲載されていません。そこで、まずは「ごまんと」の意味を確認していきましょう。
[副]たくさんあるさま。山ほど。「したいことが―ある」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「ごまん‐と」
「ごまんと」は「たくさんある様子」「山ほど」という意味を表します。よって「ごまんといる」は「たくさんいる」「山ほどいる」という意味の言葉になりますね。
漢字で書く場合は「五万といる」と書いても間違いではないですが、普通はひらがなで書きます。また、「ごまんといる」の「ごまんと」は、5万という数字を表しているわけではありません。ただ数が多いことを表しているだけです。
「ごまんと」の語源は?
次に「ごまんと」の語源を確認しておきましょう。
「ごまんと」は、近世(江戸時代ごろ)の「まんと」という言葉が由来になったと考えられています。「まんと」は「数量が多いさま」を表す言葉でした。その「まんと」に「ご」がついて、「ごまんと」になったと考えられています。
現存している文献で「ごまんと」の使用が初めて確認されるのは、1936年の『金色青春譜』の「前年、前々年の落武者を合して、まったく五万(マン)と押寄せます」という部分です。
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