国語言葉の意味

「えずく」の意味や使い方は?例文や類語を元広報紙編集者がわかりやすく解説!

その2「こみ上げる」

「こみ上げる」も「えずく」の類義語と言えます。この場合はあくまでも胃の内容物が喉元へ向かってくる状態のことです。映画などを観て感動し、涙がこみ上げてくるといった場合には使いません。

その3「虫酸が走る」

「虫酸が走る」という使い方は、先に挙げた「吐く」や「こみ上げる」のような即物的な表現ではありません。これは多分に感情的なもので、吐き気をもよおすほど不快な状態を指すものです。ですから「嫌な上司に罵倒されて虫酸が走った」といっても実際に胃の内容物を吐いてしまうということはありません。

「えずく」の対義語は?

「えずく」の対義語はなんでしょうか。「えずく」の意味は「嘔吐する」とか「吐き気をもよおす」ですが、その反対の適切な言葉はありません。胃の中の物を吐き出すのだから、その反対は「食べる」ではと考えられそうですね。しかし「吐き気をもよおす」という意味を考えると「食べる」がその反対の意味を持つ言葉と考えることはできません。

「えずく」の英訳は?

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最後に「えずく」の英訳を見ていきましょう。実際に吐いてしまう場合と吐き気がする場合では使い方が違います。

その1「vomit」

「vomit」という単語が「えずく」の意味を持つ英語として挙げられるでしょう。「vomit」は実際に嘔吐する状態を表し「The bus ride made her feel so sick that she began to vomit.(彼女はバスに酔って吐き始めた)」のように使います。より現代的な使い方をするなら「throw up」が適当です。

その2「nausea」

「nausea」も「えずく」という意味があります。ただし「vomit」と違って「nausea」は「吐き気がする」「吐き気をもよおす」場合に使用しますから、使い分けに注意してください。この意味でフランスの作家・ジャン=ポール・サルトルの代表作『嘔吐』の英語のタイトルは『Nausea』ですから、直訳すれば「吐き気」とするのが正しいのです。しかし邦題をつけるに当たって『吐き気』とするより『嘔吐』のほうが語感がいいと訳者は考えたのでしょう。

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