この記事では「お力添え」について解説する。

端的に言えばお力添えの意味は「他人の仕事を手助けすること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

子どもの頃から国語辞典を読んでいたほど、ことばや読書が好きなインタビューライターのmomo.moを呼んです。一緒に「お力添え」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/momo.mo

幼児の頃から新聞を読むのが日課。読書好きが高じて国語辞典を読むことにハマり、 中2で漢検準2級に合格。ことばにまつわることと文章で伝えることが好きで、広告コピー講座に通った経験も。好奇心旺盛・多趣味なまま現在に至る。様々な媒体で文章の執筆やインタビューの仕事をしながら、大学でも学び直し中。

「お力添え」の意味や語源・使い方まとめ

image by PIXTA / 64085537

それでは早速「お力添え」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「お力添え」の意味は?

「お力添え」には、次のような意味があります。

助け(ること)。個人的な援助。

出典:新明解国語辞典(三省堂)「力添え」

「力添え」は、「ちからぞえ」と読みます。

家族や友達との日常会話ではあまり使われませんが、打ち合わせや商談といったビジネスの場面などの少しかしこまった場や、目上の方とのビジネスメールの中などで使用されることの多い表現です。

相手に対して、丁寧あるいは尊敬を示す接頭辞「お」を付けています。

「お力添え」の語源は?

次に「お力添え」の語源を確認しておきましょう。

「力添え」の「添え」とは、「何かのそばにおく、そばにつける、一緒につける」といった意味合いがあります。

何か行動することや、力が必要なことに対して、まさに”添える”、つまりそばについて手伝ったり、サポートしたり、一緒に行う、といった様子から、生まれた表現なのでしょう。

\次のページで「「お力添え」の使い方・例文」を解説!/

「お力添え」の使い方・例文

「お力添え」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.先日のイベントでは、お力添えいただき誠にありがとうございました。
2.今回の企画に際し、お力添えのほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
3.ご多用のところ大変恐れ入りますが、お力添え賜りたく、ご連絡させていただきました。

例文1は、目上の相手などから助けてもらった際に、感謝の気持ちと伝えたい時の代表的な言い回しです。ビジネスシーンにおいて、きちんとしたお礼が述べられることは、社会人のマナーとして非常に大切でしょう。

例文2は、助けてもらいたい内容を記載した仕事のメールなどで、本文の最後などに用いることの多い文言です。

例文3は、ビジネスシーンで相手から助けてもらいたいときの、より丁寧な言い回し。「ご多用のところ」「大変恐れ入りますが」というクッション言葉を用い、“いただく”の謙譲語である「賜る」を使って、目上の相手に対し、より丁寧に、お願いの気持ちを表現できます。

「お力添え」の類義語は?違いは?

image by PIXTA / 37792258

「お力添え」の類義語には、「ご尽力」や「ご支援」、「ご助力」があります。意味や違いを確認していきましょう。

\次のページで「1.「ご尽力」」を解説!/

1.「ご尽力」

「ご尽力」は、「ある事をなすために、力をつくすこと、または努力すること」の意味で、「尽力」の丁寧語です。

「お力添え」と同様、目上の方に協力してもらったとき、「ご尽力いただき」と表現します。さらに改まった場面では「ご尽力を賜り」が相応しいでしょう。

ただしこの「ご尽力」を使う場面には注意したいポイントが。

自分からお願いして助けてもらいたいときや依頼したいときに「ご尽力をお願いします」という言い回しは、失礼にあたります。

この場合には「お力添えください」を使うのが良いでしょう。

2.「ご支援」

「ご支援」は、「援助」のやや改まった表現で、丁寧語の表現ですが、「お力添え」よりはカジュアルな言い回しと言えます。

仕事の場面だけではなく、日常会話や、お小遣いなどお金の工面をお願いするような場面でも使われ、耳なじみある表現でしょう。

3.「ご助力」

「ご助力」の「助力」とは、「力を貸す、手助けする」といった意味で、目上の方など、相手に対して述べるときは、「ご助力」と丁寧語を用います。

また、この表現は、自らの行為に対しても用いることもできますが、その場合は、「助力」と使い分けましょう。

「お力添え」の対義語は?

厳密には、「お力添え」の対義語は、ないと言えるでしょう。

ここでは、反対の意味合いにあたるような表現をご紹介します。

「お役に立つ」

少しカジュアルな表現ではありますが、「お役に立つ」が使われることは多いでしょう。

「ご支援」などと同じくらいのカジュアルさ、ととらえるとわかりやすいかもしれません。

「お力添え」の英訳は?

image by PIXTA / 56336967

「お力添えありがとうございます」といったニュアンスの表現と例文をいくつかご紹介します。

海外の方とのコミュニケーション、特にビジネスメールをやり取りする際に、ぜひ参考にしてください。

\次のページで「「Thank you for your help」」を解説!/

「Thank you for your help」

「お力添え」に一番近いニュアンスの英語表現は、「Thank you for your help」です。

非常にわかりやすい単語「help」で表現できますね。

1.「Your kind support is much appreciated.」

お力添えいただき、大変感謝しております

2.「I would appreciate in advance for your kind cooperation.」

お力添えの程、何卒よろしくお願い致します

例文2の「appreciate」とは「感謝する」の意味。

「in advance」は、先回りして感謝するようなニュアンスの表現です。

メールの本文で、相手が自分のお願い事を了承してくれるか不確実な場合であっても、事前に感謝の気持ちを表します。

「お力添え」を使いこなそう

この記事では「お力添え」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「お力添え」は、「助け(ること)、個人的な援助」という意味で、類義語には「ご尽力」や「ご支援」「ご助力」があります。

「お力添え」は、家族や友達との日常会話ではあまり使われませんが、打ち合わせや商談といったビジネスの場面など、少しかしこまった場や、目上の方とのビジネスメールの中などで使用されることの多い表現なので、覚えておきましょう。

" /> 「お力添え」の意味や使い方は?例文や類語を読書好きのインタビューライターがわかりやすく解説! – Study-Z
国語言葉の意味

「お力添え」の意味や使い方は?例文や類語を読書好きのインタビューライターがわかりやすく解説!

この記事では「お力添え」について解説する。

端的に言えばお力添えの意味は「他人の仕事を手助けすること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

子どもの頃から国語辞典を読んでいたほど、ことばや読書が好きなインタビューライターのmomo.moを呼んです。一緒に「お力添え」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/momo.mo

幼児の頃から新聞を読むのが日課。読書好きが高じて国語辞典を読むことにハマり、 中2で漢検準2級に合格。ことばにまつわることと文章で伝えることが好きで、広告コピー講座に通った経験も。好奇心旺盛・多趣味なまま現在に至る。様々な媒体で文章の執筆やインタビューの仕事をしながら、大学でも学び直し中。

「お力添え」の意味や語源・使い方まとめ

image by PIXTA / 64085537

それでは早速「お力添え」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「お力添え」の意味は?

「お力添え」には、次のような意味があります。

助け(ること)。個人的な援助。

出典:新明解国語辞典(三省堂)「力添え」

「力添え」は、「ちからぞえ」と読みます。

家族や友達との日常会話ではあまり使われませんが、打ち合わせや商談といったビジネスの場面などの少しかしこまった場や、目上の方とのビジネスメールの中などで使用されることの多い表現です。

相手に対して、丁寧あるいは尊敬を示す接頭辞「お」を付けています。

「お力添え」の語源は?

次に「お力添え」の語源を確認しておきましょう。

「力添え」の「添え」とは、「何かのそばにおく、そばにつける、一緒につける」といった意味合いがあります。

何か行動することや、力が必要なことに対して、まさに”添える”、つまりそばについて手伝ったり、サポートしたり、一緒に行う、といった様子から、生まれた表現なのでしょう。

\次のページで「「お力添え」の使い方・例文」を解説!/

次のページを読む
1 2 3 4
Share: