端的に言えば「殺伐」の意味は「殺気が充満しているさま」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
現役学生ライターのタビビトを呼んです。一緒に「殺伐」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/タビビト
現役の文学部学生ライター。学生生活の中で数多くの芸術関係の執筆を行い、小学生の頃から多種多様な書籍を読破してきた生粋の文化系。読書量に比例する文章力で日本語をわかりやすく解説していく。
「殺伐」の意味は?
「殺伐」には、次のような意味があります。
殺気が感じられるさま。また、うるおいや温かみが感じられないさま。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「殺伐」
「殺伐」は、「さつばつ」と読みます。「殺」という漢字が入っているということからも、あまりイメージのいい言葉ではないですよね。
「殺伐」はイメージの通り、殺気で張り詰めたような緊迫した状況を指す言葉です。主に喧嘩や温かみが全く感じられない冷たい空気のことを「殺伐とした雰囲気」という用い方で表現します。口喧嘩や暴力的な様子などの行動自体を表現するというよりは、いつ破裂するかわからないほどの殺気がお互いの間に充満している雰囲気や空気などの曖昧なさまを表現する言葉なので、これが「殺伐」というようにはっきりと定義することは難しいです。しかし、お互いを思いあうことから生じる喧嘩というよりは、お互いを憎みあったうえで生じる喧嘩のほうが「殺伐とした雰囲気」という表現にあっていることはなんとなくわかりますね。
このように「殺伐」は何か特定の行動や状況を指すというよりは、人と人の間に広がる関係性や空気を反映しているということがわかるのではないでしょうか。
「殺伐」の語源は?
次に「殺伐」の語源を確認しておきましょう。
「殺伐」は、「殺」と「伐」という二つの漢字から成り立っていますね。この二つの漢字の意味をそれぞれ理解していくと、語源にたどり着くことができます。「殺」は「殺す」や「失くす」、「消す」という意味で大方の人が知っている表現だと思いますが、「伐」はあまり馴染みのない言葉ですよね。「伐」は「伐採」という言葉に用いられているように「切る」という意味や、「征伐」や「討伐」などに用いられているように「敵を討つ」や「殺す」という意味があります。つまり「殺伐」の語源は、「殺す」や「相手を打ち消す」という意味を持つ二つの漢字を組み合わせることによって意味を強調させているということがわかりますね。
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