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双子葉類の根は、太い主根(しゅこん)と、主根から枝分かれした細い側根(そっこん)からなります。主根と側根の太さはかなり違うので、観察すればすぐにわかるでしょう。
単子葉類では、ひげ根とよばれる細い根が、茎の根元からたくさん生えるタイプになります。ひげ根になるような根は、太さにあまり違いがありません。

このような根のつくりの違いは、テストなどでもよく出題されるな。
細かいところにも注目しましょう。根の先をよく観察すると、産毛のような非常に細い毛がたくさん生えているのが確認できます。これは根毛(こんもう)とよばれる構造物です。根毛を生やして表面積を増やすことで、水や養分を吸収しやすくする機能があります。
根の表面から吸収された水や栄養は、植物の地上部まで届けなくてはいけません。根の内部には、道管(どうかん)や師管(しかん)とよばれる管が通っています。こらは茎や葉にまでつながっている細長い管で、水や栄養の通り道となるのです。

道管と師管については、次の「茎のつくりと働き」の項目で詳しく説明してもらおう。
茎のつくりと働き
茎(stem)は、植物のからだを支えるだけでなく、根から吸収した水や栄養、葉でつくり出した養分などが輸送される通り道にもなっている器官です。
「からだを支える」というのは、何気ないことのようですが、植物にとっては大変重要な意味を持ちます。植物は光合成によって養分(デンプンなど)をつくり出すため、「いかに効率よく日光に当たれるか」が大切なのです。
からだが茎によってしっかりと支えられなければ、植物は倒れ、他の植物の日陰になってしまいますからね。

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さて、茎は双子葉類でも単子葉類でも、一見すると同じようなつくりに見えます。しかし、茎の断面図を見てみると、やはりここにも大きな違いがあるのです。水や養分の通り道である道管と師管の配置に差があります。
ここで、道管と師管の違いについて確認しておきましょう。
道管は、水や、水にとけた栄養分が通る管です。師管はというと、葉で光合成によりつくられたデンプンなどの栄養分が通る管となっています。
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