

端的に言えば論うの意味は「大げさにけちをつける」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
最近の目標は論わないようにすることである、読書家ライター伊勢雄真を呼んだ。一緒に「論う」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/伊勢雄真
理工学部に所属する現役大学生。読書が好きで自然科学分野から人文学・社会科学まで幅広く読む。
読書で培った様々な知識と理系の勉強で養った論理的思考力で、みなさんを「論う」の奥深い世界に誘ってくれる。
「論う」の意味は?
「論う」の意味は次の通りです。
物事の理非、可否を論じ立てる。また、ささいな非などを取り立てて大げさに言う。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「論う」
論うは「あげつらう」と読む言葉で、辞典の意味は上記の通りです。辞書の解説がやや難しいので詳しく見ていきましょう。まず、理非が何か分かりますか?これは道理にかなっていることと外れていることという意味です。理非曲直という同じ意味の四字熟語もあります。曲直は曲がったこととまっすぐなことという意味です。よって、理非と曲直という同じ意味の熟語を重ねた四字熟語になりますね。話を戻します。可否は2点の意味があり、それらは事の良し悪しと賛否です。この熟語の意味では前者の意味ですね。よって、物事の良し悪しを話し合うという意味になります。
「論」という漢字にも着目しましょう。部首が言偏です。つくりの侖が「リン」という音読みを表す形声文字になります。「ロン」以外にも音読みがあるのです。侖は「筋道を立てる」という意味があるので、筋道を立てて述べるという意味から「論じる」などの意味になりました。
「論う」の使い方・例文
続いて「論う」の使い方を見ていきましょう。以下の例文をご覧ください。
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