意訳した言い換え:本質的・根本的
「発端」という意味から意訳すると、「そもそも」はそのものが最初から持っている性質(=本質)を暗に示すことも。「最初に持っていた性質」というところが、前述したような「そもそも」と「基本的に」の混同の原因でしょう。
しかし「本質」はもっとも大事な性質を示す言葉であり、「基本」は判断や行動のもととなる初歩的なものを示します。「基本」が「本質」的に大切なことである場合は多いかもしれませんが、両者は必ずしもイコールで結ばれるものではありません。
「そもそも」は英語でなんて言う?
英語訳するとどうなるかを調べることも、意外と日本語の理解に役立ちます。「そもそも」は英語でなんと表現されるのでしょうか?
anyway:とにかく
「とにかく」「なんとしても」という意味。「そもそも」よりも強引に、はじめに戻すような印象ですね。今回ご紹介する「そもそも」の英訳の中では、もっとも砕けた言い方になるようです。
in the first place:第一に
「第一に」「最初に」という意味になる副詞句。「first place(1番)」+「in(の状態)」という組み合わせで、「そもそも」の名詞の意味を表します。
from the start(beginning):最初から
「最初から」「もともと」「だいたい」と、「そもそも」の国語辞典に載っている意味を網羅した表現です。
やりすぎは嫌われる?「そもそも論」
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この記事の例文で、「そもそも論」なるものがあることをご紹介しました。なにかを企画したり問題解決を話し合ったりしているとき、しばしば「そもそも」が連発される場面をみかけます。しかしこの「そもそも論」、あまり頻発していると周囲をうんざりさせてしまいます。この記事の最後に、「そもそも論」の効用と副作用をご紹介します。
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