この記事では「追記」について解説する。

端的に言えば、追記の意味は「あとから付け足して書くこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元新聞記者で、ライター歴20年のトラコを呼んです。一緒に「追記」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/トラコ

全国紙の記者を7年。その後、雑誌や書籍、Webでフリーの記者などとして活動中。文字の正確さ、使い方に対するこだわりは強い。

「追記」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

それでは早速、「追記」の意味や語源、おすすめの使用方法などを見ていきましょう。

「追記」の意味は?

追記」には、次のような意味があります。辞書や辞典で調べてみました。

[名](スル) あとからさらに書き足すこと。また、その文章。「遺漏した事項を追記する」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「つい-き【追記】」

この追記の意味は、あとからさらに書き足すこと、またはその文章です。追記は「ついき」と読みます。類語(類義語)として、加筆、付記、追録、付載、追伸、補記など多くあり、それぞれ意味が微妙に異なることも。

社会人だと、日ごろから「追記する」「追記あり」「追記事項」などで使われる場面に、手紙やメールなどで遭遇することが多々あるでしょう。特に、ビジネス相手に送る際など、注意が必要です。

「追記」の語源は?

次に、「追記」の語源を確認しておきましょう。

追記という言葉そのものの語源は不明です。

ただ、「追」はあとをおう、以前の事がらについて行うことなどを意味し、「記」は書きつける、しるす(記す)といった意味を持ちます。

「追記」の使い方・例文

続いて、「追記」の使い方を、例文を使って見ていきましょう。

\次のページで「「追記」の類義語は?違いは?」を解説!/

1.追記:今週は出張のため、金曜日まで不在です。
2.ビジネスメールの文末に、今後の予定も追記する。
3.追記事項もぜひご確認ください。
4.ただし書きを、念のため追記してください。

例文1は、手紙やビジネスでのメールで多い使われ方です。文章の最後に、特に追加したい事がらについて「追記」として付け加えます。

そして、例文2も、本文に付け加える情報です。いずれも、追記は短い文章なのが最適。

例文3は、先に送ったメールの念押しといった感じの表現での使われ方です。さらに、例文4は、言葉のただし書きをフォローしてください、という意味で使われています。

「追記」の類義語は?違いは?

image by iStockphoto

次に、「追記」の類義語について、それぞれが持つ意味の違いとともに、しっかり見ていきましょう。

その1「追伸」

追記の類義語、その1つとして「追伸」があります。読み方は「ついしん」です。

追伸の意味は、手紙などで本文の後にさらに書き加える文であり、いったん文章を締めくくった後に「追伸:」などとして使われるのを、覚えておきましょう。

この追伸のさらに類義語として、二伸、再伸、追って書きなどもあります。

その2「付記」

「付記」も、追記の類義語の1つです。付記の意味は、本文に付け加えて書きしるすこと

例えば、「参考資料を付記する」というふうに使われます。小説などで、旧字体で「附記」が使われることもあるのも、覚えておきましょう。

その3「付載」

付載は「ふさい」と読みます。付記の類義語で、本文に付け加えて掲載すること、という意味です。

例文として「年譜を付載する」といった感じで使われます。ちょっと硬めの言葉です。

\次のページで「その4「上書き」」を解説!/

その4「上書き」

上書きが、追記の類義語かどうかは微妙だと思うかもしれません。追記はあとから付け加えること、上書きは書状や箱などの表面に宛名や名称などを書き記すこと、という意味の違いがあります。

この上書きは、パソコン上で既にあるデータを削除して新しいデータに書き換える、こちらのほうが良く知られている意味です。「上書き保存」などと言われます。

「追記」の対義語は?

追記」の対義語についても、見てみましょう。

この追記に対する、はっきりとした対義語はありません。

ただ、追記が本文にあとから書き加えることに対し、その反対となるのは追加すること、削り取ることなど。つまり、削除や削減などが挙げられます。直接の対義語ではないものの、覚えておいて損はないでしょう。

「削除」

追記に対する言葉の1つとして挙げられる「削除」について、見ておきましょう。

削除の意味は、文章などの一部を削り取ることです。例えば、「議事録から削除する」「削除キー」「10兆円削除」などとして、よく使われます。

「追記」の英訳は?

image by iStockphoto

追記を英語に訳すと「postscript」です。その他の英語訳として、「edit」「excursus」「subjoinder」などが挙げられます。

それぞれの言葉と意味について、例文を交えながら、見ていきましょう。

その1「postscript」

postscriptは、論文などで文を追加する時に使われる英単語です。追伸も同じく、postscriptが使われます。

追加する、の場合は「add a postscript (to)」です。

・postscript to a letter

手紙への追記(追伸)

・postscript to chapter 1

第1章の追記(補遺)

・editorial postscript

編集後記

その2「after note」

追記に「after note」という英語も、よく使われます。after、noteいずれも簡単な英単語で、その組み合わせなので覚えやすいです。

例文を見てみましょう。

\次のページで「その3「subjoinder」」を解説!/

・I add an after note to this item.

私はこの項目を追記する。

・Please add an after note of the number of each customer.

それぞれの顧客の番号を追記してください。

その3「subjoinder」

subjoinderも、追記の英訳です。意味は、付け加えられたもの(言葉)で、付言、付記など。複数形は、subjoindersです。動詞は「subjoin」となります。

例文を見てみましょう。

・subjoin a postscript to  a newsletter

ニュースレターに追記(追伸)を書き加える

・subjoin a saving clause to tready

ただし書きを追記する

「追記」を使いこなそう

この記事では「追記」の意味・使い方・類語などを説明しました。

追記そのものの意味はシンプルですが、類語が大変多くあり、それぞれの使い方が異なる場合があります。それぞれの言葉の意味をしっかり把握する必要があり、しかも、ビジネスシーンでよく使われるため、間違えてしまってはいけません。

ビジネスメールに使われる「追記:」も、便利な表現なので、ぜひ覚えておきましょう。

" /> 「追記」の意味や使い方は?例文や類語を元新聞記者がわかりやすく解説! – Study-Z
国語言葉の意味

「追記」の意味や使い方は?例文や類語を元新聞記者がわかりやすく解説!

この記事では「追記」について解説する。

端的に言えば、追記の意味は「あとから付け足して書くこと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

元新聞記者で、ライター歴20年のトラコを呼んです。一緒に「追記」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/トラコ

全国紙の記者を7年。その後、雑誌や書籍、Webでフリーの記者などとして活動中。文字の正確さ、使い方に対するこだわりは強い。

「追記」の意味や語源・使い方まとめ

image by iStockphoto

それでは早速、「追記」の意味や語源、おすすめの使用方法などを見ていきましょう。

「追記」の意味は?

追記」には、次のような意味があります。辞書や辞典で調べてみました。

[名](スル) あとからさらに書き足すこと。また、その文章。「遺漏した事項を追記する」

出典:デジタル大辞泉(小学館)「つい-き【追記】」

この追記の意味は、あとからさらに書き足すこと、またはその文章です。追記は「ついき」と読みます。類語(類義語)として、加筆、付記、追録、付載、追伸、補記など多くあり、それぞれ意味が微妙に異なることも。

社会人だと、日ごろから「追記する」「追記あり」「追記事項」などで使われる場面に、手紙やメールなどで遭遇することが多々あるでしょう。特に、ビジネス相手に送る際など、注意が必要です。

「追記」の語源は?

次に、「追記」の語源を確認しておきましょう。

追記という言葉そのものの語源は不明です。

ただ、「追」はあとをおう、以前の事がらについて行うことなどを意味し、「記」は書きつける、しるす(記す)といった意味を持ちます。

「追記」の使い方・例文

続いて、「追記」の使い方を、例文を使って見ていきましょう。

\次のページで「「追記」の類義語は?違いは?」を解説!/

次のページを読む
1 2 3 4
Share: