

端的に言えば戒告の意味は「戒めること」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
自治体広報紙の編集を8年経験した弘毅を呼んだ。一緒に「戒告」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/八嶋弘毅
自治体広報紙の編集に8年携わった。正確な語句や慣用句の使い方が求められるため、正しい日本語の使い方には人一倍敏感。
「戒告」の意味は?
「戒告」には、次のような意味があります。
1.過失・失態・非行などをいましめ、注意すること。また、そのことば。
2.公務員などの職務上の義務違反に対する懲戒処分の一つ。将来をいましめる旨を直接本人に言い渡すもの。
出典:明鏡国語辞典第三版(大修館書店)「戒告」
行政上の義務の履行を催告する通知行為。代執行の前提となるもの。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「戒告」
「戒告」という言葉はニュースなどで特に公務員が不祥事を起こした時によく聞かれる言葉です。その場合は「戒告処分とした」のように「処分」がつきます。またあまり知られていませんが、法律や行政処分を命じられた義務者がその義務を果たさない場合に行政代執行に先立って発する通知も「戒告」です。その主体は多くは行政ですが、民事法上の代替執行でも「戒告」の通知がなされます。
「戒告」の語源は?
次に「戒告」の語源を確認しておきましょう。「戒告」には語源や由来はありません。文字どおり「戒め告げること」そのままの意味です。告げることですから口で注意するだけのこともありますが、行政庁では普通文書をもって戒告します。一般企業では文書にすることもあれば、口頭で「戒告」することもあるでしょう。いずれにしても「戒告」を受けたらしっかり反省して二度と過ちを犯さないようにすることが大切です。
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