「おしなべて」の使い方・例文
「おしなべて」の使い方について例文を挙げて解説していきます。この言葉は、たとえば以下のように用いられますよ。
1.近年は老若男女おしなべておしゃれをする。
2.彼女の兄弟はみなおしなべて背が高い。
3.今期の販売実績は各課ともおしなべて良好だ。
「おしなべて」は全体にわたって同じ傾向をもつ様子を表す副詞だと説明しましたが、その傾向を持つ範囲について例文を交えて解説しますね。まず例文1はほとんど全部と言ってよい場合です。年齢・性別に関わらないあらゆる人々を指しています。そして例文2はある範囲の全部に及ぶ場合、つまり兄弟全員を指していますよ。例文3は多少の違いはありますが無視できる程度の場合となっています。このように「おしなべて」はカバーする範囲が広く、ほとんど全体に及ぶ場合に用いられる表現だと言えるでしょう。
その1「ひとしなみ」
「ひとしなみ」は対象の状況に応じて対応を変えない様子を表します。ややくだけた表現で、かたい文章中にはあまり登場しません。また、異なる対象に合わせた異なる対応をせず、みな一律同様に好ましくない方に待遇する様子を表しますよ。そして対象に合わせてきめ細かく対応しないことについて、話者の慨嘆の暗示がこもります。例えば「この公園は大人子供ひとしなみの入場料を取る」などでは名詞にかかる修飾語になり、子供は入場料を安くすべきだという慨嘆が言外にあります。なお「おしなべて」との違いは異なる対象に合わせた異なる対応をせず、みな一律同様に好ましくない方に待遇する様子を表している点だと言えるでしょう。
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