この記事では「ほとぼりが冷める」について解説する。

端的に言えば、ほとぼりが冷めるの意味は「感情の高まりや、関心がおさまること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

今回は日本文学部卒の現役WEBライター、ヒマワリを呼んです。一緒に「ほとぼりが冷める」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ヒマワリ

今回の記事を担当するのは、日本文学科卒で現役ライターのヒマワリ。専攻は近代文学だが、古典からマンガまで幅広く読んでいる。受験生家庭教師の経験を生かして、「ほとぼりが冷める」についてわかりやすく丁寧に説明していく。

「ほとぼりが冷める」の意味や語源・使い方まとめ

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ほとぼりが冷める」(ほとぼりがさめる)は日常会話や小説などの文章にも良く使われますから、聞いたことがあるでしょう。しかし、「ほとぼりが冷める」は使い方によって意味合いが変わってきます。これを機会にしっかりと覚えてくださいね。それでは早速「ほとぼりが冷める」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「ほとぼりが冷める」の意味は?

まず初めに「ほとぼりが冷める」の正確な意味を確認しましょう。

「ほとぼりが冷める」は「ほとぼり」と言う言葉からの活用です。ですから、「ほとぼり」の意味を辞書から引用し説明していきましょう。「ほとぼり」には、次のような意味があります。

1.さめきらずに残っている熱。余熱。
2.高ぶった感情や興奮などのなごり。
3.事件などがおさまったのち、しばらく残っている世間の関心。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「ほとぼり」

1の意味は、単純に火などが消えた後に残る余熱のことです。1の意味で「ほとぼり」と使うことは現在ではほとんどないでしょう。

2は、興奮や、怒り、喜びなどの強く高ぶった気持ちが残っている、と言う意味ですが、この場合の「ほとぼりが冷める」は、興奮が冷める、気持ちが冷める、と言うことになります。

3の「ほとぼり」は、なにかしらの事件や、出来事が起きた後、人々の関心がしばらく集まっている様子を表しますね。この意味で「ほとぼりが冷める」を用いると、事件や出来事が起きてから時間が経ち、人々の関心が薄まってきた、と言う意味になります。

「ほとぼりが冷める」の語源は?

次に「ほとぼりが冷める」の語源を確認しておきましょう。

辞書からの引用にあったとおり「ほとぼり」には、冷めきらず残っている熱、と言う意味があります。「ほとぼり」は古く神代記にも記載がある言葉で、もともと漢字では「火通り」と書き、江戸時代までは「ほとおり」と読まれていました。そして、余熱が冷めることを「ほとおりが冷める」と言っていたのです。これが後に変化して、音が濁り「ほとぼりが冷める」と言う現在の言葉になりました。

そして、この、余熱が冷めていく様子から、人々の関心や、興奮や感情が冷めていくことを「ほとぼりが冷める」と表現するようになったのです。

\次のページで「「ほとぼりが冷める」の使い方・例文」を解説!/

「ほとぼりが冷める」の使い方・例文

それでは「ほとぼりが冷める」の使い方を、実際の例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。

1.かまどの残り火は消えたが、それでもまだ少しのほとぼりが残っているから、子供達を側に寄せないでほしい。
2.有名政治家と建設会社が関わった汚職事件は、まだ世間のバッシングが激しくほとぼりが冷める気配がない。
3.どのくらい待てば部長の機嫌がなおるのか困っていたが、やっとほとぼりが冷めたようだ。

例文1は、余熱、と言う意味の「ほとぼり」を使った文です。こちらの意味は現在でも使われますが、「ほとぼりが冷める」と使った場合には、普通は、感情の高ぶりや関心がおさまる、と言う意味で用いられます。

例文2は、事件やニュースなどで人々の関心が集まっていたものがおさまった、と言う意味の使い方です。

例文3は、人の気持ちがたかぶったものがおさまった、と言う意味ですね。この場合、怒りであったり、熱狂であったりしますが、基本的には怒りの感情に使われることが多いでしょう。

「ほとぼりが冷める」の類義語は?違いは?

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「ほとぼりが冷める」の類義語には「沈静化」が挙げられます。

「沈静化」

沈静化」は「ちんせいか」と読みます。ニュースなどで良く耳にする言葉ですね。一時の騒ぎや激しい勢いが収まって、もとの静けさに戻る、と言う意味です。一人の人ではなく、大勢の人たちの興奮や、激しい勢いで広まっていたことが収まっていく様子を表します。例えば、暴動であったり、感染症が猛威をふるったりなど、比較的大きな騒ぎに用いられる言葉です。

また、同音異義語に「鎮静化」がありますが、こちらの意味もとても良く似ているのですが、「鎮静化」は、何かしらの力を積極的に使って抑えつけ、収まっていった、と言う意味合いを持ちます。対して「沈静化」は成り行きで自然と収まっていく場合に使う言葉です。とても良く似ていますが、よりふさわしい方を使うようにしましょう。

それでは、「沈静化」の使い方を例文で確かめてみましょう。

\次のページで「「ほとぼりが冷める」の対義語は?」を解説!/

新作のポータブルゲーム機が発売され、あまりの人気に転売問題など発生していたが、供給が進みやっと沈静化してきたようだ。

「ほとぼりが冷める」の対義語は?

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「ほとぼりが冷める」の対義語には「熱気が冷めやらぬ」がふさわしいでしょう。

「熱気が冷めやらぬ」

熱気が冷めやらぬ」は「ねっきがさめやらぬ」と読みます。少し仰々しい口調ですが、良く使われる言い回しです。簡単に「熱気が冷めない」とも言えますね。

「熱気」とは、本来は温度の高い熱い空気の事を言います。熱気がこもる、などと良く使われるでしょう。そして、その意味が転じて、人の感情が興奮して高まっていること、熱意や意気込みを感じることを表すようになりました。例えば、「話に熱気が入る」などと用いられますね。つまり、「熱気が冷めやらぬ」とは、人の感情の高ぶりや熱意が冷めないで継続している、と言うことです。「ほとぼりが冷める」を人の感情や関心が冷めていくと言う意味で使った場合、対義語としてふさわしいですね。

それでは、「熱気冷めやらぬ」の使い方も例文で確かめてみましょう。

母はが長年ファンだった男性芸能人を間近で見たらしく、興奮の熱気が冷めやらぬ様子だ。

「ほとぼりが冷める」を使いこなそう

この記事では「ほとぼりが冷める」の意味・使い方・類語などを説明しました。

「ほとぼりが冷める」の類義語で「下火になる」と言う表現があります。物事の勢いが弱くなっていく、と言う意味ですが、「人気が下火になる」などと良く使われますね。どちらも、火に関係しているのが面白いですね。人の気持ちがたかぶるのを表現するのに火がイメージされるのでしょう。人の怒りや高ぶりに「熱」や「火」を用いる言葉は多くありますが、これは日本語が象形文字である漢字を用いており、漢字と言葉の意味のイメージが切り離せないものであるからかもしれませんね。

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国語言葉の意味

「ほとぼりが冷める」の意味や使い方は?例文や類語を日本文学部卒Webライターがわかりやすく解説!

この記事では「ほとぼりが冷める」について解説する。

端的に言えば、ほとぼりが冷めるの意味は「感情の高まりや、関心がおさまること」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

今回は日本文学部卒の現役WEBライター、ヒマワリを呼んです。一緒に「ほとぼりが冷める」の意味や例文、類語などを見ていきます。

ライター/ヒマワリ

今回の記事を担当するのは、日本文学科卒で現役ライターのヒマワリ。専攻は近代文学だが、古典からマンガまで幅広く読んでいる。受験生家庭教師の経験を生かして、「ほとぼりが冷める」についてわかりやすく丁寧に説明していく。

「ほとぼりが冷める」の意味や語源・使い方まとめ

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ほとぼりが冷める」(ほとぼりがさめる)は日常会話や小説などの文章にも良く使われますから、聞いたことがあるでしょう。しかし、「ほとぼりが冷める」は使い方によって意味合いが変わってきます。これを機会にしっかりと覚えてくださいね。それでは早速「ほとぼりが冷める」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「ほとぼりが冷める」の意味は?

まず初めに「ほとぼりが冷める」の正確な意味を確認しましょう。

「ほとぼりが冷める」は「ほとぼり」と言う言葉からの活用です。ですから、「ほとぼり」の意味を辞書から引用し説明していきましょう。「ほとぼり」には、次のような意味があります。

1.さめきらずに残っている熱。余熱。
2.高ぶった感情や興奮などのなごり。
3.事件などがおさまったのち、しばらく残っている世間の関心。

出典:デジタル大辞泉(小学館)「ほとぼり」

1の意味は、単純に火などが消えた後に残る余熱のことです。1の意味で「ほとぼり」と使うことは現在ではほとんどないでしょう。

2は、興奮や、怒り、喜びなどの強く高ぶった気持ちが残っている、と言う意味ですが、この場合の「ほとぼりが冷める」は、興奮が冷める、気持ちが冷める、と言うことになります。

3の「ほとぼり」は、なにかしらの事件や、出来事が起きた後、人々の関心がしばらく集まっている様子を表しますね。この意味で「ほとぼりが冷める」を用いると、事件や出来事が起きてから時間が経ち、人々の関心が薄まってきた、と言う意味になります。

「ほとぼりが冷める」の語源は?

次に「ほとぼりが冷める」の語源を確認しておきましょう。

辞書からの引用にあったとおり「ほとぼり」には、冷めきらず残っている熱、と言う意味があります。「ほとぼり」は古く神代記にも記載がある言葉で、もともと漢字では「火通り」と書き、江戸時代までは「ほとおり」と読まれていました。そして、余熱が冷めることを「ほとおりが冷める」と言っていたのです。これが後に変化して、音が濁り「ほとぼりが冷める」と言う現在の言葉になりました。

そして、この、余熱が冷めていく様子から、人々の関心や、興奮や感情が冷めていくことを「ほとぼりが冷める」と表現するようになったのです。

\次のページで「「ほとぼりが冷める」の使い方・例文」を解説!/

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