
「あくまで」の使い方・例文
「あくまで」の使い方について例文を挙げて解説していきます。この言葉は、たとえば以下のように用いられますよ。
1.結婚するかどうかはあくまで本人次第だ。
2.サービス残業が違法なのはあくまでも原則だ。
3.僕はあくまで初心を貫くつもりだ。
「あくまで」にはある一定の範囲内に限定する様子を表す働きがあります。例文1においては「本人次第」が、例文2においては「原則」がその範囲です。また、限定される範囲以外にも可能性が存在することを暗示する作用がありますよ。例文1では人の勧めや政略による結婚など、例文2では現実にはサービス残業が行われている実態が存在することをそれぞれ暗示していますね。

「あくまで」は程度がはなはだしい様子をも表すぞ。また、状態を表す語にかかる修飾語として用いられることが多く、助詞の「も」を伴って意味を強調することがあるぞ。それに「あくまで」はややかたい文章語で、日常会話にはあまり登場しない。「とても」「非常に」という意味ではあるが、程度がはなはだしいことをやや誇張して表すニュアンスがあるぞ。覚えておこう。
その1「とことん」
「とことん」は最後まで徹底して行う様子を表し、「とことんまで」「とことん」の形で述語にかかる修飾語として用いられます。ややくだけた表現で、かたい文章中にはあまり登場しません。「彼には物事をとことんまでやりぬく根気がない」などが「とことん」の基本的な用法で、一定の成果があがるまで徹底的にという意味。「明日は休みだから、今夜はとことん飲み明かそう」の「とことん」はこれから進んで程度を強調する様子を表し、必ずしも最終段階への到達は意味しません。しばしばあきらめの悪さや執着の暗示を伴います。「あくまで」との違いはややくだけた表現で、かたい文章中にはあまり登場しないという点でしょう。
\次のページで「その2「てっとうてつび」」を解説!/