


解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/mimosa
幼いころから地方の自然豊かな環境で育ってきたので、自然が大好き。もともと文系出身で、独学で生物学、分子生物学、微生物学を勉強し、現在医学系研究所の研究アシスタントとして理系の世界へ飛び込んだ。理科が苦手な方へも興味を持ってもらうべくわかりやすい説明を心掛けている。
光合成を発見した「インゲンホウス」とは

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「インゲンホウス」なんて初めて聞く人も多いのではないかと思いますよ。私も最初は「インゲン(野菜)+ホウス(馬)」なんだろう、それはと思っていましたから。(笑)それはさておき、インゲンホウスについて説明していきますね。インゲンホウス(ヤン・インゲンホウス Jan Ingenhousz)はオランダの医学者、植物生理学者、化学者、物理学者であり、18世紀に活躍したのですよ。1730年に生まれ、1799年に68歳で亡くなられています。以下、詳しくインゲンホウスの功績について見ていきましょうね。
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医学者としてのインゲンホウス

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インゲンホウスは、もともとは医学者でした。1753年にルーヴェン・カトリック大学で医学博士号を取得して、その後さらにライデン大学で学び1765年に開業医になりました。開業してから3年の1768年には、ウィーンのハプスブルク家の人々に対して天然痘の予防接種を成功させていますよ。そして、オーストリア皇后のマリア・テレジアのお抱え医師になったのでした。
18世紀当時、天然痘は世界的に流行していましたが、特にヨーロッパでの流行はすさまじく、5千万人が天然痘により亡くなっています。天然痘の予防接種といえば、「ジェンナーの種痘」が有名ですが、彼が成功させたのは、1798年のことです。インゲンホウスは、ジェンナーよりも先に種痘を成功させていたのですね。ちなみに、ハプスブルク家についてご存じない方は、当サイトにハプスブルク家についての記事がありますので、是非ご覧になってくださいね。
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