


解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/sasai
元会社員の現役フリーライター。言葉が好きで文章が好き。読むのも書くのも大好きで、海外小説からビジネス書まで何でも読む本の虫。こだわりをもって言葉の解説をしていく。
1.自分の本心や才能・地位などをつつみ隠すこと。
2. 身を隠すこと。姿をくらますこと。
出典:goo辞書「韜晦 意味」
引用には意味が2種類ありますが、大きく言うと「自ら自分を隠そうとしている」ということになります。1番の意味は本心や肩書など、自分という存在の本当の姿を悟られないようにするということです。また、地位などはっきりしたものだけでなく、才能や性格など抽象的なものに対しても使用されます。
対して2番は文字通り自分の身を隠し、行方をくらますということです。また、基本的には「韜晦」は自ら行うというニュアンスが強く、他人がそうさせている場合にはあまり使われません。なお、漢字が常用でないため「中国語だ」と勘違いされることがありますが、「韜晦」は日本語です。

どちらの意味にしろ、現代の日本で「韜晦」とはあまり使われない。知名度が低いせいで「韜晦」と発言しても伝わりづらく、会話での出番はほぼ無い言葉と言ってもいいだろう。
「韜晦」ってどう読むの?
「韜晦」は「とうかい」と読みます。「韜」が「とう」で「晦」が「かい」であり、難読の単語です。「晦」という字は「後悔(こうかい)」の「悔」の字に字面が似ているため、知らなくても読むことは可能かもしれません。ただし似ているだけで、「後悔」の「悔」の字と同じというわけではないため、注意してください。また、漢字のみの話をすると「大晦日(おおみそか)」の「晦」と実は同じですが、「大晦日」とは読み方が異なります。
一方、「韜」は主に武器に関わる言葉であるため、なおさら現代の日本で見かける機会は少ないです。予備知識なしでいきなり読めることはそう多くないでしょう。
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