国語言葉の意味

「たらしめる」の意味や使い方は?例文や類語を読書家Webライターがわかりやすく解説!

よお、ドラゴン桜の桜木建二だ。この記事では「たらしめる」について解説する。

端的に言えばたらしめるの意味は「そのようにさせる」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。

さまざまな分野の本に触れ、知識を培ってきた「つゆと」を呼んだ。一緒に「たらしめる」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二

「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/つゆと

子供の頃からの筋金入り読書好きライター。むずかしい言葉や複雑な描写に出会っても、ねばり強く読みこんで理解することをポリシーとする。言葉の意味も、妥協なくていねいに解説していく。

「たらしめる」の意味や語源・使い方まとめ

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それでは早速「たらしめる」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。

「たらしめる」の意味は?

「たらしめる」には、次のような意味があります。

たらしめるとは、「そのようにさせる」という意味の表現。ある条件を成立させている要因に言及する言い方。

出典:実用日本語表現辞典「たらしめる」

「たらしめる」と聞いただけで意味をつかめる人は、日本語力が高いといえるでしょう。「たらしめる」は「そのようにさせる」という意味の言葉。イメージをつかみやすいように、使用例をまじえて説明します。

「キング・カズを『キング』たらしめるものは、努力を止めない情熱だ」という言葉で考えてみましょう。この意味は「キング・カズを『キング』でいさせるもの」となります。分かりやすい言葉に変えると、「キング・カズが『キング』であり続ける理由」というところでしょうか。だいぶ伝わりやすくなりますね。

「その欠点こそが、人間を人間たらしめるのだ」という言葉は「人間を人間でいさせるのだ」。分かりやすく言い換えると「人間であるということだ」「人間らしさだ」となります。このニュアンスをつかめたなら、「たらしめる」の意味は理解できていますよ。

「たらしめる」の語源は?

次に「たらしめる」の語源を確認しておきましょう。「たらしめる」は「たら」と「しめる」に分かれます。

「たら」は助動詞「たり」の未然形。「たり」は断定をあらわします。「~である」「~だ」という意味ですね。「社会人たるもの」とあれば「社会人であるもの」になります。「たる」の部分が「たり」に当たりますよ(「たる」は「たり」の連体形です)。

「しめる」は本来は「しむる」であり、助動詞「しむ」の連体形。「しむ」は使役(しえき)を表します。「~させる」という意味です。「感動せしむる(しめる)」は「感動させる」となります。

つまり「たらしめる」とは、「~である」状態で「いさせる」ということ。「そのようにさせる」というイメージにつながったでしょうか。

\次のページで「「たらしめる」の使い方・例文」を解説!/

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