

端的に言えばたおやかの意味は「動きや性質が優しいさま」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
ドラマやアニメなど、数多くの映像字幕を作成した経験があるNagiを呼んだ。一緒に「たおやか」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。

ライター/Nagi
映像翻訳スクール出身。翻訳、チェッカー以外にも、CC字幕(クローズドキャプション)の制作多数。言葉を文字で表現する「字幕」の世界に数多く触れてきた経験を活かして、分かりやすく解説する。
「たおやか」の意味や語源・使い方まとめ

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「たおやか」は漢字で書くと「嫋やか」です。「たおやか」は見聞きして知っているという人も、「嫋」という字は初めて見るのではないでしょうか。
それでは早速「たおやか」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「たおやか」の意味は?
「たおやか」には、次のような意味があります。
1.姿・形がほっそりとして動きがしなやかなさま
2.態度や性質がしとやかで上品なさま
出典:デジタル大辞泉(小学館)「たおやか」
「たおやか」は、女性の所作やしぐさに対して使われることが多い表現です。「嫋(たお)やか」の漢字「嫋」に女偏(おんなへん)が使われていることからも分かりますよね。右側の旁(つくり)の部分にも注目してください。これは「弱」の旧字体で、飾りがついた儀礼用の弓を意味しています。儀礼用の弓は実戦用と比較すると弱いですが、しなやかで美しいという特徴があるのです。
「たおやか」の語源は?
次に「たおやか」の語源を確認しておきましょう。「たおやか」の語源は「撓(たわ)む」です。「撓む」は「力を加えられて弓なりに曲がる」という意味。「たわ」が「たお」の音に変化し、形容動詞の語幹を作る接尾語「やか」がついています。「たおやか」という言葉から、物腰や態度が弓がたわむように柔らかい様子がイメージできますね。
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