
西風
にしかぜ
西の方角から吹いてくる風。南北両半球とも温帯の上空では西寄りの風が卓越しているが、この風は偏西風とよばれている。温帯ではこの偏西風によって天気も西から東へと移動していく。すなわち、西の方角にある地域の天気は、その地域の天気を先取りしているわけで、「夕焼けは晴れの前兆」といった俚諺 (りげん) も、西風による天気東漸の事実に基づいている。
[根本順吉]
出典:日本大百科全書(ニッポン力)「南風」
「西風」と書き「にしかぜ」「せいふう」「ならい」と読みます。西の方角から吹いてくる風の事を「西風」と言いますが、別名「偏西風」です。日本では、人々が暮らす地表付近では季節や気圧配置によって風向きは変わりますが、上空では常に西から東への風である、偏西風が吹いています。これにより日本にくる低気圧は、必ず西から東へ移動し、それに伴い日本の天気も西から東へ変化していくことがほとんどです。
その3「北風」
「北風」の意味は次の通りです。
北風
きた
北風を略して北 (きた) ということがある。北風は南風に比較して寒冷であり、日本では冬は北寄りの風がその天候を支配する。これは大陸から日本海、東シナ海を吹き渡ってくる風であり、その発源地の内陸においては乾燥していて低温である。
[根本順吉]
出典:日本大百科全書(ニッポン力)「北風」
「北風」と書き「きたかぜ」「きた」「あなじ」と読みます。「北風」は、日本で冬に吹く北寄りの風です。冬は、日本の北にあるオホーツク海気団の勢力が拡大し、北寄りの冷たく強い風が吹きます。また、童謡に「北風小僧の寒太郎」や絵本の「北風と太陽」など北風と入った作品は多いです。
「東風」の対義語は?
「東風」の対義語は、「西風」とされています。方角が対になっているため対義語になったのではないでしょうか。
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