

端的に言えば履行の意味は「実行する」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
塾講師歴5年のれお先生を呼んだ。一緒に「履行」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/れお先生
教壇に立って、授業をすること5年。今も現役塾講師として、中学生・小学生を指導している。塾での経験を活かし、子供でも分かりやすい記事の作成を心がける。
「履行」の意味や使い方まとめ

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大人になるにつれて「履行」という言葉を使う機会が増えたような気がします。「履行」という言葉には、少し固いイメージがある人が多いのではないでしょうか。正しく意味を理解していきましょう。それでは早速「履行」の意味や使い方を見ていきましょう。
「履行」の意味は?
「履行」には、次のような意味があります。
り‐こう〔‐カウ〕【履行】
[名](スル)
1 決めたこと、言ったことなどを実際に行うこと。実行。「約束を―する」
2 債務者が債務の内容である給付を実現すること。履行は債権の効力の面から、弁済は債権の消滅の面からとらえていう語。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「履行」
履行の意味1は、ルールを守るというニュアンスが分かりやすいのではないでしょうか。ごみはゴミ箱に捨てましょうというルールに対して、きちんとルールをまもって行うことが履行です。また、もしごみをゴミ箱に捨てた子に飴をあげることや、逆にもしごみをゴミ箱に捨てなかった子に罰を与えることも、履行するといいます。単一なルールだけではなく、もしAをしたらBをしたらなど各分岐後のルールに対して実行をすることが履行です。
履行の意味2は、債務者が責務の内容を実行することを言います。債務者とは、お金や物を借りた人の事です。必ず借りたお金もしくはものを返す義務が発生します。意味1で使うことよりも意味2で使うことの方が多いのではないでしょうか。
「履行」の使い方・例文
「履行」の使い方を例文を使って見ていきましょう。この言葉は、たとえば以下のように用いられます。
1.決められたことを履行することで人からの信頼を得る。
2.履行期日が迫っているが、返済目途が立っておらず困惑している。
例文1は意味1の例文になります。決められたこときちんと行うことは大切です。また例文2は意味2の例文になります。「履行期日」とは、返済日のことです。このように「履行」には言葉が付け足されてより細かいルールを表すことができます。
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