「あるいは」
「あるいは」は「もしくは」と非常にニュアンスが似ています。ある事柄に別の事柄を足して選択させる、さらに付け加えるイメージです。「もしくは」にも、「もしかすると。ひょっとして。」と言う意味が副詞としてありましたね。「あるいは」も同様です。
「明日海へ行こう。あるいは、映画を見にいってもいいかもね。」のように、同格の選択肢というより、もう一つの可能性として提示しているニュアンス。「もしくは」は複数の中から一つを選ぶ意味合いの方が強いですが、「または」に比べると一つ目の選択肢に重心がかかっていてます。ここが「あるいは」との類似点と言えるでしょう。
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「それとも」
「それとも」も、ある事柄に、別の事柄を足して選択させる言葉になります。これまで見てきたものとの大きな違いは、疑問文にしか使わない事です。相手に対して投げかける場合に使い、「帰る?それとももう少しお茶してる?」みたいな使われ方をします。
複数のものから一つを選ぶ使い方において、必ず疑問形です。平叙文(普通の文)には用いません。「紅茶、それともコーヒーを飲みます。」には違和感を感じるのではないでしょうか。
使い分けのコツ
これまで見てきた通り、「または」はこの中で一番一般的な言葉です。選択肢が既に確信的な場合により多く用いられるイメージ。
「あるいは」は「もしくは」と非常によく似ています。「または」に比べてかしこまった言葉ですね。また、話し手が選択肢を考えながら付け足しているイメージが浮かびます。
これは、副詞の意味「もしかすると。ひょっとすると。」も含んでいる言葉だからです。
「それとも」も同じ意味ですが、疑問形の時に使いましょう。
英語:or
「もしくは」は英語では「or」と表現されます。今まで紹介してきたような、「または」や「それとも」なども意味しますね。日本語でも、日常の場面ではさほど厳密に使い分けされていませんが、英語だとorにまとまるのですね。守備範囲が広い分、日本語に訳した時にどの言葉を使うのが適切なのか注意が必要です。
中国語:或者
「もしくは」は中国語では「或者(ほあじゃ)」と表現されます。これは、日本語での「あるいは」を漢字表記した時の、「或」と同じ漢字ですね。また、類語に「还是(ハイシ)」もあります。こちらは疑問文的に使われることが多いです。こちらも、「それとも」の使い方に通じるところがありますね。
使い分けを知って「もしくは」をマスターしよう
この記事では「もしくは」の意味・使い方・類語との使い分け、外国語での表現などを説明しました。
実は、ここまで説明してきた言葉は全て「か」で代替が効くのです。そう言われると、何だか拍子抜けしてしまうかもしれません。ですが、これまで説明して来たように、それぞれの言葉には、口語/文章での出現頻度に差があったり、微妙なニュアンスの違いがあったりします。
ぜひ、細かい使い分けを知って「もしくは」をマスターしてください!