端的に言えば益々の意味は「もっと」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
編集経験もあり、情報誌系のライターを10年経験したコトバアソビを呼んです。一緒に「益々」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/コトバアソビ
最近は益々貫禄がついたライター。世の中の動きに敏感であるが、恋愛の心の動きには鈍感。鈍感さ故に失敗は多いが、愛嬌にて乗り切ってしまうのでそれほど大きな瑕疵にはなっていない。人々や社会貢献活動は、益々の繁栄を願い、世の中を変えると豪語をするが実際には?
毎日のブログにて自分の生きざまを刻んでいる。伝え方や文面に工夫をし、ことばの重みを自らの失敗の経験から語る重みは、多くの人からの支持を得ていると信じたい。
「益々」の意味は?
「益々」には、次のような意味があります。
1.(動詞「ます(増)」の終止形を重ねた語) 量や程度がふえたり、はなはだしくなったりするさまを表わす語。
2.増加していっそう。
3.いよいよ。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「益々」
「益々」とは「益」を2つ重ねた言葉です。益は「増(す)」とも書き、増えることと栄えることも意味しています。増すの終止形とはこの意味です。
したがって会社に対しては利益が増える意味で縁起の良い言葉とされています。会社設立及びお祝いのメッセージ、定期の挨拶などで来賓者が用いる言葉です。益々と使うと一見すると利益の重ねた言葉にて、いやらしいようにも思えます。
益々の繁栄と使うと、どんどんの栄華を極めて儲かるというイメージ、企業にとりイメージが良い言葉のため、しきりに使われていますね。ただ近年は文章を編むことが求められるため、かぶる文言を避ける傾向が出ています。
天気などにも汎用性が高く応用の効きやすい「益々」は使いやすいフレーズとして多くのシーンに使われていますね。ビジネスの場合に近年はがひらがなに開いて「ますます」と用いることもあります。より柔らかいイメージを相手に持たせる言葉です。
使用に当たりとくに注意はありませんが、原則相手に対する言葉で、自分に対し使う言葉ではありません。
「益々」の語源は?
次に「益々」の語源を確認しておきましょう。
益々は増々からという説が有力です。ただ増える増えると使われていたのは最近で、これが語源とはいい難いですかね。
語源の有力な説は官僚です。とくに役職を階段を登るように益々とと使われたのが始まりで、日本で言えば飛鳥時代。聖徳太子の冠位十二階をはじめとして律令制度おいても大きな出世の際にお祝いにてますますという言葉が使われたとの逸話があります。ただし正式な文章としては残っていないため、真偽は定かでありません。
中国はもっと古く戦国時代に使われていたとの説が有力ですね。ただ益々は日本でまれたという説もあり、これは中国語では「更多的」という言葉が益々に当たるためです。
一般庶民に広まったのは日本では江戸時代初期の頃だといわれています。江戸時代には日常の挨拶で使われていたとの記述がありますね。
「益々」の使い方・例文
「益々」の使い方を例文を使って見ていきましょう。
1.お~〇〇か!益々大きくなったな、いくつになったの?
2.拝啓 貴社益々のご反映のほど誠に喜ばしい限りでございます。本年は12月28日をもって、営業を終了いたしますが、来年も変わらぬご愛顧を何卒よろしくお願い申し上げます。
3.〇〇君の成長は著しいな。今後は益々会社へと役立つ人間になるだろうね。
4. インターネットラジオのランキングは益々上昇し、ついには全国7位になり、先日社長が出演全国区になった。
5. 益々景気は良くなり、株価も上がって従業員の給料は戦後最高値を更新し、フリーライターにもおこぼれが来て、100万円をもらうという夢をみた。夢から覚めて先月のクレジットカードの請求金額をみた私の顔は色を失った。
1の例文は親戚の子どもに対する私の発言です。5歳になった子どもに温かい眼差し込めておくった言葉ですね。新型コロナウイルスの中で、なかなか出会うことや集まれなくなったため切ない思い出となっています。
2の例文は定型文でもありますね。年末年始や定期の挨拶でよく用いられる言葉であり、無難な挨拶です。
3の例文はいよいよなどの意味も含む使い方ですね。成長などをいい表すのには最適ないい回しです。
ポジティブな意味にて使われることが多い益々は、繁栄や成長に繋がる言葉として、親和性が高いですね。
4の例文は私の出演しているラジオの今年の出来事です。ラジオで社会の闇をバッサリバッサリと切っていこうと思います。益々のランキングの上昇が見込めるため今後楽しみですね。
5の例文は願望です。100万円ほしいですね。誰かめぐんでくださると嬉しいですね(笑)
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