

端的に言えばちやほやの意味は「機嫌を取る」だが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
接客業で鍛えられた語学力を持つAYAを呼んだ。一緒に「ちやほや」の意味や例文、類語などを見ていくぞ。

解説/桜木建二
「ドラゴン桜」主人公の桜木建二。物語内では落ちこぼれ高校・龍山高校を進学校に立て直した手腕を持つ。学生から社会人まで幅広く、学びのナビゲート役を務める。
ライター/AYA
長年接客業で培った「正しい敬語」を武器に、新人教育の経験も豊富なライターAYAが「ちやほや」について読み方から使い方、よくある読み間違いも含めて、分かりやすく解説していく。
「ちやほや」の意味や語源・使い方まとめ

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「ちやほやされたい」と思ったことはありませんか?誰かを「ちやほや」したことはありますか?おそらくどんな年代の人にでも経験がある感情じゃないでしょうか。では「ちやほや」と聞くとどんなイメージが沸くでしょうか?今回は「ちやほや」について解説していきます。
それでは早速「ちやほや」の意味や語源・使い方を見ていきましょう。
「ちやほや」の意味は?
「ちやほや」には、次のような意味があります。
1.相手の機嫌を取るようなさま。
2.周りが機嫌を取ったり甘やかしたりするさま。
出典:デジタル大辞泉(小学館)「ちやほや」
「ちやほや」とは、「機嫌を取ったり、甘やかしたりするさま」の意。なぜ機嫌を取るのでしょうか?上司に気に入られたいからとか彼女を怒らせたくないから、といったわけではありませんね。ここでの「機嫌を取る」は、相手に良く思われたい・好かれたい、特別視するという意味です。一般的には「可愛い女の子はちやほやされる」のイメージで男性が女性に、といったニュアンスで使われる事が多い言葉ですが、どちらかというと「甘やかす」の意味が強い言葉で、男性にも使われますよ。
「ちやほや」の語源は?
次に「ちやほや」の語源を確認しておきましょう。この言葉には古い歴史があり、遡ると10世紀末の平安時代にまで行き着きました。古文で「蝶よ花よと育てられ」というフレーズを勉強したのを覚えているでしょうか?『たけくらべ』や『源氏物語』『枕草子』などで用いられているフレーズですよ。子供が愛情をたっぷりと受けて育てられた様子を表す「蝶よ花よ」が「ちやほや」に変化していったのです。
実は最初は「花や蝶や」だったのが江戸時代あたりに「蝶や花や」と入れ替わり、それが定着し「ちやほや」に変化した、というのが正確な語源になりますよ。ですので『源氏物語』や『枕草子』では「花や蝶や」と表記されていますよ。
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