端的に言えばかけがえのないの意味は「代わりがないほど大切な」ですが、もっと幅広い意味やニュアンスを理解すると、使いこなせるシーンが増えるぞ。
今回は、ロシアで2年間日本語教師として働いた大学院生ライターの「むかいひろき」を呼んです。一緒に「かけがえのない」の意味や例文、類語などを見ていきます。
ライター/むかいひろき
ロシアの大学で2年間日本語教師として働いた経験を持つ大学院生。その経験を武器に「言葉」について分かりやすく解説していく。
「かけがえのない」の意味は?
「かけがえのない」には、次のような意味があります。
かわりになるものがない。このうえなく大切な。「―・い人を失う」
出典:デジタル大辞泉(小学館)「掛(か)け替(が)えのな・い」
「かけがえのない」は「代わりになるものがない、とても大切な」という意味の言葉です。大切なものや人の中でも、特に大切なものや人に対して使われます。
漢字で書く場合は「掛け替えのない」となりますが、普通はひらがなで書きますね。
「かけがえのない」の語源は?
次に「かけがえのない」の語源を確認しておきましょう。
「かけがえのない」の正確な語源は分かっていません。
ある俗説に、弓をひく際に用いる皮の手袋を「鞣(かけ)」といい、弓道では弓以上に大切にされているものであるため、「鞣替え(かけがえ)」という言葉が「掛け替え」に変化して誕生したのではないかという説があります。ただ、この説は本当かどうか怪しいそうです。
なお、文献での初出は江戸時代(1718年)と、意外と新しい言葉のようですね。
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