1.長い間、心の底にずっとたまった残滓のような不安が、最近一掃された。
2.どんどん押し寄せる文明開化の波は、武士道の残滓をますます飲み込む勢いだ。
3.日本の軍国主義にあった残滓が、現在も息づく場面にしばし遭遇した。
4.すっかり飲み終えた湯呑みの底に、茶葉の残滓がこびりついていた。
例文1は、名残り、という意味合いです。長年、心の中にずっと残っていた懸念が払しょくされた様子が目に浮かびます。
例文2は、明治時代に花開いた文明開化の一方で、江戸時代までの武士道が根強く残っていたものの、それも衰退していく様がわかりやすく表現されている文章です。例文3も、時代の流れで、これは過去にいまだ囚われている人々を意味にしています。
例文4はまさに、残りかす、という意味です。普段使いできるおすすめの使い方になります。
その1「残余」
残余は「ざんよ」と読みます。意味は「のこり」「あまり」です。
「残る」「余る」が組み合わさった言葉であり、余りもの、残りもの、という意味合いがより強調されています。
使い方としては、例えば「残余財産」です。会社や公益法人などの清算手続きで、債権者に弁済した後、残った積極財産のことを意味します。ほかに、かがり火の残余、残余の財といった使い方もあるのも、覚えておきましょう。
その2「残渣」
次に、残渣です。「ざんさ」と読みます。
意味は、ろ過した後、消化した後、溶解した時に残る物体、かす、不溶物のことです。
残滓との違いは、残滓は「残りかす」全般なのに対し、残渣は「溶解やろ過した後に残ったもの」に限られます。
その3「カス」
カスも、残滓の類義語です。「滓」のほか、「糟」「粕」などもかすと読み、ほぼ同じ意味を持ちます。
このカスは、原料となる液体や固体などから、目的となる成分を取り除いた後に残った不純物、もしくは余った部分のことです。絞り残り、つまらぬもの、不用部分、劣等なもの、くず、ごみといった幅広い意味合いもあります。
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