この記事では「誠意」について解説する。「誠意」は一般的に知名度が高く、大人に限らず子供でも知っている人の多い言葉です。例え知らなくても、漢字から意味を推察するのも難しくない。知っている者は、考え方の復習を兼ねて読んでくれ。元建築系企業社員、現言葉大好きライターのsasaiを呼んです。一緒に「誠意」の意味や使い方、類義語などを見ていきます。

ライター/sasai

元会社員の現役フリーライター。言葉が好きで文章が好き。読むのも書くのも大好きで、海外小説からビジネス書まで何でも読む本の虫。こだわりをもって言葉の解説をしていく。

「誠意」ってどんな意味?

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「誠意」の意味は以下の通りです。

私利・私欲を離れて、正直に熱心に事にあたる心。まごころ。

出典:goo辞書「誠意 意味」

上記の引用では「私利・私欲を離れて正直に熱心に事にあたる心」と「まごころ」が両方まとめて紹介されていますが、共通しているのは本人なりに熱心であるという点です。前者はある程度具体的ですが、後者の「まごころ」ということについては指し示す意味の範囲が大きいため、日常で実際に出てくると戸惑いがちな言葉でもあります。

「誠意」の読み方と漢字について

「誠意」は「せいい」と読みます。「誠(せい)」も「意(い)」もごく一般的な漢字であるため、仮に読み方が分からなかったとしても、一度学習すれば比較的簡単に覚えられる言葉です。

文字通り「誠実な意志を持つ」という様子を表しています。本人の人柄が誠実と言うよりは、相手に対して誠実な態度を取っているという場面で使用される場面が多いです。そのため「誠実な人」というと本人の性格が誠実ということになりますが、「誠意ある人」という言い方をすると、そう呼んだ人に対して誠実な態度というイメージを持たれがちになります。

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「誠意」ってどう使うの?

「誠意」は以下のように使用します。

1.「誠意」が伝わって来ない相手と取引するのは、気が進まない。
2.そこまで怒らせてしまったら、誠意を見せて謝らないとまず許してもらえないだろう。
3.相手に「誠意」を伝えるのは簡単なことじゃない。

「誠意」とは意志を表す名詞であり、「見せる/伝える感じる」などが繋がる場合が多いです。状況によっては「誠意の証」など、修飾に使用されるケースもあります。使い方に迷った場合は、「まごころ」などの単語と置き換えると分かりやすいでしょう。

また、文章的に正しいかどうかとは別に、あまり多用するべき言葉ではないという側面も持っています。「誠意」を見せる側にしろ見せられる側にしろ、あまりに「誠意」という言葉を使いすぎると、言葉の重みがどんどん軽くなっていくため注意してください。

「誠意」とは具体的に?

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「誠意」は人間の感情や意志、態度に関わる言葉です。そのため、「具体的にはこれが誠意にあたります」と言えるような明確な定義があるわけではありません。何をもって誠意とするのかは人それぞれであり、ある人からは「誠意だ」と頷けるようなことでも、他の人にとっては「誠意とは言えない」という場合もあります。

重要なのは「誠意」を発する側と受け取る側の感覚です。他の人から見て「誠意」と呼べるかどうかは、突き詰めると最重要というわけではありません。

ビジネスにおける「誠意」とは?

ビジネスの世界において、「誠意」という言葉は高い頻度で出てきます。「誠心誠意努めます」「誠意を尽くします」などの言い回しを見かけたことのある人は、少なくないでしょう。前述した2つの言い回しは、いずれも「力の及ぶ限り頑張ります」という意味になりますが、ビジネスの世界では特に「頑張ります」と言葉に出して言う機会が多いです。

これから頑張って良い仕事をしますという意味でも使用されますが、同じくらい失敗した際のリカバリーの言い回しとしても使用されます。「熱心に仕事させて頂きます」という意味だけではなく、「ミスしたのはこちらなので、取り返すために自分側の利益(私利)は捨てさせていただきます」と述べているわけです。

恋愛の世界での「誠意」って何?

ビジネスの他に、もうひとつ「誠意」という言葉がキーワードとして出てきがちなのが、恋愛の世界です。ただしこちらはビジネスとは異なり、「誠意」を用いた言い回しが重用されるというよりは、相手に対して「誠意」ある態度を取るべきという論調からになります。

「誠意」ある態度を取るべきというのは、正しいことです。しかし実際問題として、どのようにすれば「誠意ある態度」とみなされるのかはケースバイケースであり、定義があるわけではありません。定義はないが、「誠意」が強く求められる。恋愛はそういう世界であるからこそ、人は「誠意とは何か?」について悩みながらも行動しているのです。

\次のページで「「誠意」の類義語には何がある?」を解説!/

「誠意」の類義語には何がある?

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「誠意」の類義語はさまざまですが、代表的なものとしては「誠実さ/まごころ/正直さ/真面目さ/実直さ」などの言葉が当てはまります。正直であること、真面目で熱心であること、無欲で一生懸命なことなどの言葉であれば置き換え可能です。「誠意」という言葉そのものが意味としては広く大きい範囲を指すため、細分化すると類義語には事欠きません。

注意として品詞として名詞になるため、置き換えの際は品詞の変化を確認しなければならないことです。例えば、「誠意ある態度」という言葉を類義語で置き換える際、「実直」という言葉が当てはまるからと言って「実直ある態度」などという文章にしてしまうと、文章として不正解ということになります。

「誠意」は英語で何という?

「誠意」を英語にすると「sincerity」であり、「誠意」という言葉としても使用できますが、「誠実な」という意味も持っている言葉です。このことからも、「誠意」と「誠実さ」がとても近い意味であることが伺えます。他にも「真摯/純真/忠誠」などという言葉も意味しており、日本語のニュアンスと100%一致しているわけではない言葉です。

他に「good faith」という言い回しもあり、こちらは「誠意」という意味以外に「善意」という意味を持っています。「善意」という言い方になると違和感を覚えるかもしれませんが、注意深く考えると「私利・私欲が無い」という部分と一致していることに気が付くでしょう。

「誠意」には意味がないのか?

「誠意」という言葉を検索すると、サジェストに「意味がない」という言葉が出てきます。これは「誠意」を受ける側が、「誠意を見せます」と言われたにも関わらず納得のいく結果に結びつかなかったため、「誠意など見えなかった」と判断したというケースが多いということの証左です。

「誠意」という言葉は相手がありきのもの。まごころを尽くそうにも、相手が居ないのではどうにもなりません。言い換えると、「誠意」には必ず自分と相手という2つの立場があるわけです。この両者の納得こそが「誠意の結果」であるにも関わらず、私利私欲を考えたり、あるいは独りよがりな考えになって相手のことを考えられないと、「誠意に意味がない」という結果に結びついてしまいます。

「誠意」という言葉を知ることは大切ですが、行動としての「誠意」とは何かということも考えてみてください。

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国語言葉の意味

具体的に何を示すのか?「誠意」の意味や使い方・類義語などを言葉大好きライターがわかりやすく解説!

「誠意」ってどう使うの?

「誠意」は以下のように使用します。

1.「誠意」が伝わって来ない相手と取引するのは、気が進まない。
2.そこまで怒らせてしまったら、誠意を見せて謝らないとまず許してもらえないだろう。
3.相手に「誠意」を伝えるのは簡単なことじゃない。

「誠意」とは意志を表す名詞であり、「見せる/伝える感じる」などが繋がる場合が多いです。状況によっては「誠意の証」など、修飾に使用されるケースもあります。使い方に迷った場合は、「まごころ」などの単語と置き換えると分かりやすいでしょう。

また、文章的に正しいかどうかとは別に、あまり多用するべき言葉ではないという側面も持っています。「誠意」を見せる側にしろ見せられる側にしろ、あまりに「誠意」という言葉を使いすぎると、言葉の重みがどんどん軽くなっていくため注意してください。

「誠意」とは具体的に?

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「誠意」は人間の感情や意志、態度に関わる言葉です。そのため、「具体的にはこれが誠意にあたります」と言えるような明確な定義があるわけではありません。何をもって誠意とするのかは人それぞれであり、ある人からは「誠意だ」と頷けるようなことでも、他の人にとっては「誠意とは言えない」という場合もあります。

重要なのは「誠意」を発する側と受け取る側の感覚です。他の人から見て「誠意」と呼べるかどうかは、突き詰めると最重要というわけではありません。

ビジネスにおける「誠意」とは?

ビジネスの世界において、「誠意」という言葉は高い頻度で出てきます。「誠心誠意努めます」「誠意を尽くします」などの言い回しを見かけたことのある人は、少なくないでしょう。前述した2つの言い回しは、いずれも「力の及ぶ限り頑張ります」という意味になりますが、ビジネスの世界では特に「頑張ります」と言葉に出して言う機会が多いです。

これから頑張って良い仕事をしますという意味でも使用されますが、同じくらい失敗した際のリカバリーの言い回しとしても使用されます。「熱心に仕事させて頂きます」という意味だけではなく、「ミスしたのはこちらなので、取り返すために自分側の利益(私利)は捨てさせていただきます」と述べているわけです。

恋愛の世界での「誠意」って何?

ビジネスの他に、もうひとつ「誠意」という言葉がキーワードとして出てきがちなのが、恋愛の世界です。ただしこちらはビジネスとは異なり、「誠意」を用いた言い回しが重用されるというよりは、相手に対して「誠意」ある態度を取るべきという論調からになります。

「誠意」ある態度を取るべきというのは、正しいことです。しかし実際問題として、どのようにすれば「誠意ある態度」とみなされるのかはケースバイケースであり、定義があるわけではありません。定義はないが、「誠意」が強く求められる。恋愛はそういう世界であるからこそ、人は「誠意とは何か?」について悩みながらも行動しているのです。

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