「披瀝」:考えを打ち明けること
「被歴」(ひれき)とは、考えていることを包み隠さず打ち明けることです。文章を書く上で使われる表現であり、会話の中に出てくることはあまりないでしょう。
「吐露」との違いは、打ち明けるときの気持ちです。「吐露」が口に出したくない事柄を渋々打ち明けることを指すのに対し、「披瀝」は打ち明けるときの気持ちに関係なく打ち明けることを指します。消極的でも積極的でも、内容の良し悪しや大小に関わらず、それまで表に出されていなかったことを打ち明けること、全てに使うことができるのです。
「吐露」の対義語はない
「吐露」に対義語はありません。「沈黙」や「黙秘」といった「黙っている」という意味の言葉はどうか、と思われますが、「黙秘」は「供述」の対義語、「沈黙」は「発言」の対義語となり、ニュアンスが違うことがわかります。「吐露」の「言いにくいけれど思いきって打ち明ける」という微妙なニュアンスに、ちょうどよく相対する言葉はないようです。
「吐露」の英訳は「reveal」
image by iStockphoto
「吐露」の英訳には「reveal」を使うのが良いでしょう。「知られていなかったことをさらけ出す」「明らかにする」といった意味です。また「pour out one’s heart」や「lay bare one’s heart」で「心の中を打ち明けて話す」という意味のフレーズを使うこともあります。
「吐露」することで心を軽く
この記事では「吐露」するときの気持ちや意味、使い方、類義語などを解説しました。
不安や悩みは、抱えている時間が長くなればなるほど、どんどんふくらんでいくものです。ふとした瞬間に思い出して、気が重くなることもあるでしょう。しかし、それは本当に必要な苦しみでしょうか。思いきって言葉にするだけで、心が軽くなることもきっとあるはずです。人は話をすることで頭の中を整理するといいます。話せる相手がいない、という人は、鏡を見て自分に向かって話してもいいでしょう。「吐露」することで心を少しでも軽くしませんか。

